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独貿易黒字、2016年は過去最高更新 米国との摩擦高まる恐れ
2月9日、2016年通年のドイツの貿易黒字は過去最高を更新した。写真は2012年8月、ハンブルク港で撮影(2017年 ロイター/Morris Mac Matzen/File Photo)
[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が9日発表した貿易統計によると、2016年通年の貿易収支は、2529億ユーロ(約2700億5000万ドル)の黒字となり、黒字額は過去最高を更新した。前年は2443億ユーロの黒字だった。
トランプ米大統領の国家通商会議の責任者であるピーター・ナバロ氏は前週、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、ドイツは「過小評価が著しい」ユーロを利用することで米国や欧州連合(EU)の貿易相手国よりも有利な立場を得ているとの見解を表明。ドイツの貿易黒字が過去最高を更新したことで米独間の摩擦が高まる恐れがある。
ドイツ経済研究所(DIW)のマルセル・フラッシャー所長は、「貿易黒字が過去最高となったことは米国との摩擦のほか、EU内での摩擦の要因となる」と述べた。
2016年12月は、輸出が季節調整済みで前月比3.3%減となった一方、輸入は横ばいだった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は、輸出が1.1%減、輸入が1.0%減だった。
12月の貿易収支は184億ユーロの黒字となり、黒字幅は前月の218億ユーロから縮小した。