ニュース速報
ビジネス
米国株はまちまち、FRB当局者の発言受け不安定な値動き
8月26日、米国株式市場はまちまちで取引を終えた。写真は2014年6月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場はまちまちで取引を終えた。
米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言を材料に市場は米利上げの時期を把握しようとし、取引時間中は不安定な相場展開となった。
イエレンFRB議長は26日、世界中の中銀関係者が出席する米ワイオミング州ジャクソンホールでの経済シンポジウムで講演し、追加利上げをすることに対する説得力は増したと述べた上で、利上げの時期は示さなかった。米経済は最大雇用と物価安定の二大目標達成に近づいているとの見方を示した。その上で、利上げペースはゆっくりとしたものになると述べた。イエレン氏の発言を受けてS&P500種は上昇した。
その後、FRBのフィッシャー副議長のタカ派的な発言が9月にも利上げする可能性を示唆したことで相場は下落した。
CMEのフェドウォッチによると、相場が織り込む9月利上げの確率は約36%と、前日の21%から上昇した。12月の確率は63.7%と、前日の51.8%から上昇。
金利の上昇に伴い買われる傾向のある銀行株が値上がりした。KBWナスダック銀行株指数は0.74%上昇。一方、金利が上昇すると値下がりする傾向のある公益や通信株は落ち込んだ。公益株指数は約2.1%安と約4カ月ぶりの大幅なマイナスとなった。S&P電気通信サービスは約1.1%安だった。
栄養補助食品販売会社ハーバライフは2.3%下落した。最大株主である著名投資家カール・アイカーン氏が保有株の売却を検討しているとの報道が嫌気された。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では下げ銘柄が上げ銘柄を上回り、比率は1.49対1だった。ナスダックも1.12対1で下げが上げを上回った。
米取引所の合算出来高は約65億7000万株で、直近20営業日の平均である61億6000万株を上回った。