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銀行支えるため公的資金の投入必要=ビスコ伊中銀総裁
7月8日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁(写真)は、国内銀行の不良債権の積み上がりは、全体としては緊急事態とはいえないとの見方を示した。2015年1月撮影(2016年 ロイター/Ruben Sprich)
[ローマ 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は8日、現在の市場状況は金融の安定性に向け「多くのリスク」を抱えているとした上で、銀行を支えるためには公的資金の投入が必要だが、これは欧州連合(EU)の規定で禁止されているものではないと言明、国内銀行への国の支援を認めるよう欧州委員会に求めた。
イタリアの銀行の不良債権は3600億ユーロ(3985億2000万ドル)程度とみられる。銀行の株価は今年、英国の欧州連合(EU)離脱決定後を中心に大幅下落した。
総裁は銀行会議で「現状の困難を乗り切るために共通のコミットメントを果たすことができると確信している」と語った。
同時に国内銀行の不良債権の積み上がりは、全体としては緊急事態とはいえないとも指摘。不良債権の大部分は財務基盤が健全な銀行が保有しているものであるとし、「不良債権問題が銀行システム全体にとっての緊急事態になっているというのは間違いだ」と述べた。
バンコ・ポポラーレ