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スペイン・ポルトガルの過剰赤字、欧州委が制裁手続きに着手
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7月7日、欧州委員会はスペインとポルトガルに対する過剰財政赤字の制裁手続きを正式に開始した。写真はユンケル欧州委員長、ブリュッセル本部で先月23日撮影。(2016年 ロイター/ Francois Lenoir )
[7日 ロイター] - 欧州委員会は7日、スペインとポルトガルに対する過剰財政赤字の制裁手続きを正式に開始した。
両国が「異例の経済状況」のため財政規定を順守できなかったことを示せない限り、国内総生産(GDP)比で最大0.2%相当の制裁金やEU基金からの資金凍結などの処分が下される恐れがある。
欧州連合(EU)の規定では、加盟国は財政赤字をGDP比3%以内に抑える必要がある。スペインとポルトガルの両国は2009年以降、過剰財政赤字是正手続きの適用国となっており、2014、15年は2年連続で欧州委と合意した財政再建目標を達成できなかった。
EU財務相は12日に開催する定例理事会で、制裁措置に関する欧州委の勧告について是非を決定する。理事会は勧告を拒否することも可能だが、それには加盟国の特定多数の賛同が必要なため、その可能性は極めて低い。
欧州委は理事会の決定後、20日以内に制裁を科す必要があるが、夏季休暇の日程を挟むため、制裁が決定すれば月内にも発動される見通しだ。