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ブレグジット受けEUを「AA」に格下げ、見通しは上げ=S&P

6月30日、S&PがEUの長期信用格付けを「AA」に引き下げた。写真はEUと英国の旗。ブリュッセルで28日撮影(2016年 ロイター/Francois Lenoir)
[30日 ロイター] - 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は30日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定を受け、EUの長期信用格付けを「AAプラス」から「AA」に引き下げた。ただ、見通しは「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。
英国民投票の結果を受け、大手格付け会社がEUを格下げしたのはS&Pが初めて。ムーディーズは先週、EUの「トリプルA」格付けを据え置いている。
S&Pは「英有権者がEU離脱を判断したことを受け、EU域内の結束に関する見方を再評価したところ、格付けにプラスというより中立的な要因と現時点でみている」と説明した。
英国のEU離脱により、残るEU加盟27カ国で予算や政策の優先順位をつけることが難しくなるとの見方を示し、EU財政の安定性を低減する可能性があるとした。
一方、見通しを「安定的」に引き上げたことは、他にEUを離脱する国はないとのS&Pの見解を反映していると指摘した。