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訂正:三菱自、相川社長が6月引責辞任 益子会長は新体制発足まで続投
5月18日、三菱自動車工業 は、相川哲郎・代表取締役社長兼COOと中尾龍吾・代表取締役副社長が6月24日付で辞任すると発表した。4月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai/File Photo)
[東京 18日 ロイター] - 三菱自動車<7211.T>は18日、相川哲郎社長と中尾龍吾副社長が燃費偽装問題の責任をとり、株主総会を開く6月24日付で辞任すると発表した。両氏は不正が発覚した開発部門に長年携わってきた。後任の社長は未定。益子修会長は新体制ができるまで現職にとどまり、それまでの間の報酬すべてを自主返納することを明らかにした。
三菱自は不正の温床となった開発部門を抜本的に改革するため、資本提携で基本合意した日産自動車<7201.T>から同部門のトップを招く方針を決めている。 相川社長は、辞任する理由について、「開発部門の責任者も務めていたことを鑑みた」とし、「開発部門出身の私が社長として残ることは改革の妨げになる」とも説明した。
益子会長は、相川社長の後任について「まったくの白紙」とし、これから株主の三菱グループ3社と「相談する」と述べた。また、「組織風土を十分に変えることができなかった」と自身の責任も認めた。再発防止に向けた体制づくり、日産との調整や相乗効果の見極めなどに早急に取り組むことが自分の課題であると語り、「新体制に引き継ぐまでが私の使命」として新体制発足後に辞任する意向を示唆した。
<経営陣から直接、不正の指示なし>
三菱自は18日、燃費偽装に関する追加調査結果の内容を国土交通省にあらためて報告した。一連の不正について、経営陣は「直接、不正を指示していない」とする一方、開発部門の実態を十分把握していなかったことを指摘。開発日程の短縮や高い燃費目標を期待する経営陣の発言が結果的に不正を生む環境を作った、と結論付けた。
燃費偽装が最初に判明した軽自動車4車種に関しては、性能実験部が燃費目標達成の業務を子会社に丸投げし、報告の検証を怠ったという業務責任上の問題や、燃費目標をとりまとめる業務が同部内で完結し、外部チェックが十分に及ばなかったことなどを不正発生の背景や原因として指摘した。
軽4車種以外の販売中の車では、SUV(スポーツ用多目的車)「パジェロ」のガソリン車で、燃費試験用データの転がり抵抗と空気抵抗に関して別の車の低い値を恣意的に組み合わせて使っていたことが判明。パジェロ、SUV「アウトランダー」のプラグインハイブリッド車とガソリン車、ミニバン「デリカD:5」、SUV「RVR」でも、重量補正や無段変速機(CVT)とタイヤの改良補正などに際して過去の試験結果を基に机上計算していたことなどが新たにわかった。(訂正)販売終了車で不正がなかったどうかは引き続き調査する。
*会社側の訂正により本文中の不正車種を追加します。
(白木真紀、宮崎亜巳)