ニュース速報

ビジネス

世界の各中銀、マイナス金利で準備管理のリスク強まる=調査

2016年04月19日(火)20時33分

4月19日、先進国におけるマイナス金利が、世界の各中央銀行で準備を管理するマネジャーに対し一段のリスクを背負わせている実態が調査で明らかになった。都内の日銀本店で2月撮影(2016年 ロイター/THOMAS PETER)

[ロンドン 19日 ロイター] - 先進国におけるマイナス金利が、世界の各中央銀行で準備を管理するマネジャーに対し、準備として保有する資産価値の安定面で一段のリスクを背負わせている実態が19日公表された調査で明らかになった。

出版社セントラル・バンキング・パブリケーションが77人のマネジャーを対象に調査した。各マネジャーが管理する準備の合計額は6兆ドルに及ぶ。

報告書によると、調査対象者の約8割が、マイナス金利のトレンドが準備管理戦略に影響を及ぼしていると回答した。

日本や多数の欧州市場におけるマイナス金利は、一部通貨から資本を引き揚げて、これまで投資する機会があまりなかった市場への移動をマネジャーらに強いている。

HSBCの中央銀行およびソブリンウェルス・パブリックファンド部門グローバル責任者、クリスチャン・デセグリーズ氏は報告書の中でコメントし、「準備マネジャーは急速に進化するとともに先例のない環境の中を航海している。この結果、多数が過去1年間でポートフォリオに大幅な変化を加えた」と指摘。「特にマイナス金利は広範囲な投資インプリケーションを含んでおり、より長期の商品利用、容認する信用リスクの拡大、新たな資産クラスや通貨へのシフトにつながっている。準備通貨としての人民元利用も目を見張るペースで広がっている」という。

調査によると、約32の中銀が人民元に投資しており、国際通貨基金(IMF)が特別引き出し権(SDR)構成通貨に人民元を採用する決定を下す前である1年前の20から増えた。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:またトランプ氏を過小評価、米世論調査の解

ワールド

アングル:南米の環境保護、アマゾンに集中 砂漠や草

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 10
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中