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オバマ米大統領の予算案、今後10年の財政赤字を圧縮へ=CBO

3月29日、米議会予算局(CBO)は、オバマ米大統領(写真)の2017年度予算関連法案が成立した場合、向こう10年間の財政赤字は6兆9000億ドルに達するが、現行の税・歳出法に比べると約2兆4000億ドル圧縮されるとの分析を公表した。28日撮影(2016年 ロイターU.S. President Barack Obama delivers the keynote address at the awards dinner for Sy/Yuri Gripas)
[ワシントン 29日 ロイター] - 米議会予算局(CBO)は、オバマ米大統領の2017年度予算関連法案が成立した場合、向こう10年間の財政赤字は6兆9000億ドルに達するが、現行の税・歳出法に比べると約2兆4000億ドル圧縮されるとの分析を公表した。
ただ、CBOが示した向こう10年の財政赤字推定値は、オバマ政権の見通しを7760億ドル上回るという。CBOは成長率、賃金の伸びなどをより低く見積もったため歳入見通しが政権のものより厳しく、オバマ大統領が提案した税制に関する歳入の伸びも少なめにみているためとしている。
オバマ大統領の予算案は、高所得者層向けの税控除を制限するほか、キャピタルゲイン税の引き上げ、国外の収入に対する最低税率の導入などが盛り込まれている。
オバマ大統領案に基づく2017年度の財政赤字は4330億ドルで、現行法の5500億ドルを下回る。2018年には財政赤字が3830億ドル、国内総生産(GDP)比1.9%相当に減少する見通しだが、その後は増加傾向をたどり、2026年には9720億ドル(GDP比3.5%)まで増加する見通し。ベービーブーマー世代の高齢化に伴うコスト増を反映した。
2026年の公的債務は、現行の見通しではGDP比85.6%、オバマ大統領案では同77.4%となる見込み。