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米GDP、第4四半期確報は+1.4%に上方修正
3月25日、米商務省が発表した第4・四半期のGDP確報値は、年率換算で前期比1.4%増と、改定値の1.0%増から上方修正された。消費支出が堅調で、在庫減を補った。写真はニューヨークのショッピングモール、2015年2月撮影(2016年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が発表した第4・四半期の国内総生産(GDP)確報値は、年率換算で前期比1.4%増と、改定値の1.0%増から上方修正された。消費支出が堅調で、在庫減を補った。
MUFGユニオンバンクの首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「消費者が主役に戻ってきた。リセッションの兆候はみられず、連邦準備理事会(FRB)は金利の正常化に向けた政策を議論することになる」と述べた。
消費支出は改定値のプラス2.0%から2.4%に上方修正した。
在庫は下方修正されたが、内需に比べると依然として比較的高い水準。在庫積み上げは783億ドルで改定値の817億ドルから下方修正。これにより改定値で0.14%ポイントだったGDP押し下げは0.22%ポイントに拡大した。
企業利益(税引き後)は年率でマイナス8.4%と2四半期連続で減少、2014年第1・四半期以来の大幅な落ち込みとなった。第3・四半期は1.7%減だった。ドル高や原油安が多国籍企業やエネルギー企業の収益を圧迫した。
通年の企業利益は5.1%減で2008年以来の大幅なマイナス。14年は0.6%減だった。
利益額(current production)は1596億ドル減少、前四半期は330億ドル減少だった。
BPによるメキシコ湾での原油流出事故に関連した支払いが利益押し下げの一因だが、それでもなお企業利益は弱い。
製造業利益は1392億ドル減少。第3・四半期は41億ドル減だった。第3・四半期は70億ドル増だった石油・石炭製品セクターが1243億ドル落ち込んだ。
JPモルガンのエコノミスト、ジェシ・エドガートン氏は、エネルギー企業は石油安で、製造業はドル高圧迫要因だが、「労働市場の引き締まり、賃金上昇、生産性の伸び低迷が利益率を圧迫し始めている可能性もある」と述べた。