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スズキがCBで約2000億円調達、VWから買い戻し分で自社株消却も
3月7日、スズキは、ユーロ円建ての新株予約権付社債を発行し、総額約2000億円を調達すると発表した。インドでの四輪生産の設備増強などに振り向ける。写真はスズキのロゴ、都内で2015年11月撮影(2016年 ロイター/Issei Kato)
[東京 7日 ロイター] - スズキ<7269.T>は7日、ユーロ円建ての新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行し、総額約2000億円を調達すると発表した。インドでの四輪生産の設備増強などに振り向ける。
また、昨秋に独フォルクスワーゲン(VW)
CBは2021年と23年を満期とする2種類で、1000億円ずつ発行する。ともに利息が付かないゼロクーポン債で、払込日はロンドン時間の4月1日。海外投資家を対象に販売する。今回のCBは投資家が新株予約権を行使する場合に株式の希薄化を抑えられるよう、交付する株数に上限を設けるなどの新たな仕組みを取り入れており、通常のCBよりも既存株主に配慮している。
調達資金はインドの生産・販売力強化に向けてグジャラート州の四輪生産子会社への増資関連で約600億円、エンジン・トランスミッション工場新設を目的とした同子会社への増資資金として約1000億円を充当。このほか、四輪・二輪などの環境・安全技術の研究開発に約250億円、国内販売店の施設拡充に約150億円をそれぞれ充てる。
自社株に関しては、2月末時点で約1億1979万株を保有。このうち1億1161万株はVWとの提携解消に伴い、昨年9月にVWから買い戻した金庫株分で、スズキはこのうち、3月31日付で7004万7304株(2月末の発行済み株式総数の12.49%)を消却する。消却にかかる費用は7日株価終値(2942円)ベースでは約2061億円。残りの4974万8287株(消却後の発行済株式総数の10.13%)については、今回発表した2本のCBの新株予約権が行使された際の交付株式として活用するため、今後も保有を続ける予定。
スズキはVWから買い戻した自社株の扱いについて、3月末までに方針を決めるとしていた。
(白木真紀)