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カナダ第4四半期成長率、0.8%に大幅減速 原油安重し
3月1日、カナダ統計局が発表した2015年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比0.8%増となり、前四半期の2.4%(上方修正)から減速した。写真は2015年8月、首都オタワで(2016年 ロイター/Blair Gable)
[オタワ 1日 ロイター] - カナダ統計局が1日発表した2015年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比0.8%増となり、前四半期の2.4%(上方修正)から減速した。輸出減のほか企業投資の減退が響き、原油安がなおカナダ経済の重しとなっていることが示された。
減速したものの、カナダ銀行(中央銀行)やエコノミストが予想していたゼロ%は上回ったことで、中銀は当面は金利を現行水準にとどめる公算が大きいとの見方が裏付けられた。
ただ、カナダ経済は原油安が重しとなり2015年の第1、第2・四半期はマイナス成長に陥っており、今年に入ってから原油価格が一段と下落していることで今年の成長率も抑制される可能性があるとの見方が出ている。BMOキャピタル・マーケッツの首席エコノミスト、ダグ・ポーター氏は「大きな視点から見ると状況に変化はない」としている。
第4・四半期は年率換算前で輸出が0.5%減少。このうちエネルギー関連製品の輸出は2.8%減少した。
このほか、原油安を受け企業が投資を手控えたことで、非住宅用建物、機械・機器への投資は3.3%減少した。
一方、個人消費は0.2%増加。前四半期から伸びは鈍化したものの、消費が引き続き景気の下支えとなっていることが示された。
2015年通年の成長率は1.2%。企業投資の減退が響き、前年の約半分の水準となった。