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ドル上昇、米雇用統計や中国の混乱収拾策で=NY市場

2016年01月09日(土)09時14分

 1月8日、終盤のニューヨーク外為市場はドルが上昇した。写真はドル紙幣を扱うジャカルタの両替商。2013年8月撮影(2016年 ロイター/Beawiharta)

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。中国が講じた市場混乱の収拾策や、昨年12月の米雇用統計がドルを押し上げた。

一方で、中国がこれまでにとった施策が十分だったのかとの懸念も根強く、ドルの重しとなった。

ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.3%高の98.553。ただ、取引時間中の高値99.183を大きく下回った。

ユーロは対ドルで0.3%安の1.0895ドル。週間の上げ幅は0.4%に縮小した。

EBSデータによると、ドルは対円で0.2%高の117.87円と小幅上昇した。ただ、週間では2.2%安と、4カ月ぶりの大幅下落となった。

この日は、米労働省が12月の雇用統計を発表。非農業部門雇用者数は29万2000人増と、市場予想の20万人増を上回る大幅な伸びとなった。発表を受け、ドル高の動きが加速した。

ただ、賃金がわずかに減少したことを受け、インフレ率が伸び悩み、米連邦準備理事会(FRB)の目標(2%)達成が困難になるとの見方が台頭し、ドルの勢いは失速した。

ノムラ・セキュリティーズ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、チャールズ・サンターノ氏は「(賃金の動きは)今年のインフレが低水準となる可能性を示している。年内4回の米利上げは困難だろう」と話した。

今週の人民元相場はオフショア取引で最大3%下落したが、中国人民銀行(中央銀行)が、国有銀行を通じて市場に介入するとの見方が伝わるなどして、落ち着きを取り戻した。

人民銀はまた、人民元の対ドル基準値(中間値)を9営業日ぶりに元高・ドル安に設定した。

ドル/円 NY時間終値 117.56/117.58

前営業日終値 117.59

ユーロ/ドル NY時間終値 1.0921/1.0926

前営業日終値 1.0935

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