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米12月雇用は上振れ29.2万人増、失業率横ばい5% 景気底堅さ示唆
1月8日、12月米雇用統計、非農業部門雇用者数が29万2000人増と、市場予想の20万人増を大幅に上回る。米加州にあるオンライン小売アマゾンの集配センター。昨年11月撮影(2016年 ロイター/Fred Greaves)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米労働省が発表した12月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が29万2000人増と、市場予想の20万人増を上回る大幅な伸びとなった。10、11月分も5万人の上方修正となり、海外動向の問題にかかわらず最近の米経済が底堅い足取りで推移していることを示す内容となった。
労働参加率が上昇するなかでも失業率は横ばいで推移。7年半ぶりの低水準となる5%の水準を維持した。
今回の雇用統計について、専門家の間では、最近のさえない経済動向がもっぱら、ドル高や外需低迷に苦しむ製造業や輸出依存度の高い業種にほぼ限定されていることを裏付けるものとみられている。
エドワード・ジョーンズ(ミズーリ州)の投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン氏は「米経済が順調に進んでいることを示す証拠がまた一つ増えた」と指摘。「成長ペースの加速という点では見方は変わらないものの、景気の減速に関する不安を多少和らげる内容だ」と分析した。
統計を受け、米株価は値上がりし、ドルは上昇。米短期金利先物は下落、米連邦準備理事会(FRB)が年内により積極的な利上げを行うとの見方が強まり、先物が織り込む3月の追加利上げの確率は50%超に上がった。
オッペンハイマーファンズの最高投資責任者(CIO)、クリシュナ・メマニ氏は「FRBによる3月の利上げを確実に後押しする内容。年内4度の利上げを思いとどまらせるものは何もない」と語った。
2015年全体の雇用の伸びは265万人で、前年の310万人に届かなかった。
12月の時間当たり賃金は25.24ドルと前月の25.25ドルからわずかながら減少したものの、暦上の影響による公算が大きい。賃金は前年比で2.5%増加、前月の2.3%から伸びが拡大した。前年同月が例年に比べさえなかったことが要因とみられる。平均週間労働時間は34.5時間と横ばいだった、。
労働参加率は62.6%と、前月の62.5%から上昇。ただ依然、約40年ぶりの低水準近くにとどまる。就業率は59.5%と前月の59.4%から上昇、2009年5月以来約6年半ぶりの高水準となった。
業種別での雇用者数は、サービスが23万人増と全体の伸びの大半を占めた。製造は8000人増加。例年になり暖冬で建設は4万5000人拡大した。レジャー関連などでも伸びがみられたほか、人材派遣は3万4400人増加した。小売の伸びは4300人。政府関連は1万7000人拡大した。
一方、鉱業は8000人減。2015年通年では12万9000人減少した。油田サービス世界最大手の米シュルンベルジェ
*以下の図表もご覧ください。
http://graphics.thomsonreuters.com/14/squareone/index.html
http://graphics.thomsonreuters.com/14/unemployment/index.html
http://graphics.thomsonreuters.com/14/yellen/index.html
http://link.reuters.com/nyr52w
http://link.reuters.com/hyp84w
http://link.reuters.com/dex79v
http://link.reuters.com/das47s
http://link.reuters.com/rum98v