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米利上げ開始後、インフレ動向が焦点に=セントルイス連銀総裁
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12月7日、米セントルイス連銀のブラード総裁は、利上げ開始後はインフレ動向に注目するとの見解を示した。写真はボストンで2013年8月撮影(2015年 ロイター/Brian Snyder)
[マンシー(米インディアナ州) 7日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は7日、利上げ開始後は、実際のインフレ動向に注目するとの見解を示した。
米連邦準備理事会(FRB)はこれまでに、インフレ率が上昇するとの「合理的な確信」が得られれば利上げに踏み切るとの方針を堅持してきているが、利上げ開始後は、インフレ率が実際に上昇するかどうかを注視する必要があると指摘。
「FRBはすべての要因を配慮しているが、焦点はインフレとなる。インフレ率の上昇が具現化するかを確認する必要がある」と語った。
原油相場やドルが安定化しても、インフレ率に変化が見られなければ、FRBの見通しへの「打撃」となり、状況の見直しを強いられることになるとの見方も示した。
ブラード総裁は、過去1年半におけるFRBの見通しは、成長、インフレに関して楽観的過ぎる一方で、失業率の低下ペースについては悲観的過ぎたと指摘。「実質国内総生産(GDP)およびインフレ率に関する下振れの方が、雇用市場の改善に関する上振れよりも重視された」と述べた。
そのうえで、FRB当局者は見通しと実績の開きに対応するため、適切な金利軌道について継続的に修正を迫られたとし、FRBの不正確な見通しが「長期の問題」を生んだと述べた。
*内容を追加しました。