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ドルが対ユーロで地合い回復、ECB総裁発言受け=NY市場
12月4日、ニューヨーク外為市場では、ドラギECB総裁が必要に応じて一段の措置を導入する用意があると発言したことを受け、ドルが対ユーロでやや地合いを取り戻した。マドリードで3月撮影(ロイター/Sergio Perez)
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 4日のニューヨーク外為市場では、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要に応じて一段の措置を導入する用意があると発言したことを受け、ドルが対ユーロでやや地合いを取り戻した。
ECBは前日の理事会で中銀預金金利を引き下げるとともに、資産買い入れプログラムの6カ月延長などを決定。ドラギ総裁はニューヨークで行った講演で、ECBは必要に応じて一段の措置を導入できるため「2%のインフレ目標を遅延なく達成できると確信を持って言える」と発言。より大胆な措置を見込んでいた市場の失望を招いたことについては、「一連の措置は市場の期待に応えるためのものではなかった」と述べた。
ドラギ総裁の発言を受けユーロ/ドルは1.08360ドルまで下落。ただ、前日につけた1カ月ぶり高値の1.09810ドルからそれほど大きくかい離はしていない。
終盤の取引でユーロ/ドルは0.67%安の1.08680ドル、ドル/円は0.49%高の123.200円で推移している。
朝方発表された11月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が21万1000人増と、予想の20万人増を上回った。これについてBMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の世界外為戦略部門責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「米連邦準備理事会(FRB)の利上げはこれで固まった」と指摘。
BKアセットマネジメントの外為戦略部門のディレクター、キャシー・リエン氏も「今回の雇用統計でFRBによる金融引き締めは保証された」とし、「このためにドルが対円で上昇した」と述べた。
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