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ユーロ圏成長率は今後2年加速へ、対外経済に課題=欧州委見通し

11月5日、欧州委員会が公表した経済予測によると、ユーロ圏の経済成長率は今後2年で徐々に加速すると見込まれている。写真は欧州委員会のモスコビシ委員。10月撮影(2015年 ロイター/Eric Vidal)
[ブリュッセル 5日 ロイター] - 欧州委員会が公表した経済予測によると、ユーロ圏の経済成長率は今後2年で徐々に加速すると見込まれている。2015年の成長率は1.6%、16年は1.8%、17年は1.9%となる見通し。
モスコビシ委員(経済・財務担当)は、「欧州経済は引き続き回復途上にある」としたが、輸出先の景気鈍化や欧州の周辺地域での紛争や緊張が「依然として大きな課題」との見方を示した。
欧州中央銀行(ECB)の緩和政策や原油価格の下落が今年のユーロ圏成長を主導するものの、これらの好影響要因ははく落するとし、2016年の成長率見通しは前回5月の1.9%から小幅下方修正した。
ユーロ圏19カ国の成長率には依然として差があるが、ギリシャを除いてプラス成長が見込まれている。昨年はキプロス、フィンランド、イタリアがマイナス成長だった。
ドイツも成長が見込まれるが、前回予想からは下方修正された。
ユーロ圏の経常黒字はドイツ主導で2015年も拡大するものの、その後2年は原油価格の回復で縮小するとの見方を示した。
原油回復が物価上昇率の加速を促すとし、2015年は0.1%、16年は1%との見通しを示した。
財政面ではユーロ圏全般に改善を続けるが、フランスは欧州連合(EU)の定める上限を2017年も上回ると指摘。また、イタリアの債務比率は国内総生産比で今年は133%としている。
*内容を追加します。