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人民元急伸、オンショア10年ぶり上昇率 中銀介入観測

2015年10月31日(土)00時44分

 10月30日、中国人民元が終盤のオンショア・オフショア市場で急伸、人民銀の介入観測が浮上した。写真は100元紙幣と100米ドル紙幣。2013年5月撮影。(2015年 ロイター/Petar Kujundzic)

[上海/ロンドン 30日 ロイター] - 人民元が30日終盤のオンショア市場とオフショア市場で急伸した。市場では、中国人民銀行(中央銀行)の委託で国有銀行が介入したとの見方が出ている。

オンショア人民元は0830GMTの取引終了直前に0.6%高の1ドル=6.3171元まで上昇。1日の上昇率としては2005年7月の人民元改革以来約10年ぶりの大きさとなった。

24時間取引のオフショア人民元も売買高が通常より膨らむなか上昇。1210GMT現在0.3%高の1ドル=6.3295元で推移している。

オフショア人民元は、前日も人民銀行の介入とみられる買いで終盤に急伸。市場関係者によると、予想外の上昇を受け、一部のトレーダーはこの日、ストップロスの売買を余儀なされた。

HSBCの外為ストラテジスト、ドミニク・バニング氏は、人民元の自由化促進に向けた一連の措置により、この日のような動きは今後、頻繁にみられるようになると指摘。「今後、1日の変動幅は大きくなり、ボラティリティーは増していくとみられる」と述べた。

国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)採用をめぐる協議を前に、人民銀行が元を買い支えているとの見方も一部で出ている。

これについて欧州の銀行の上海支店のトレーダーは、「この日の人民銀の介入は通常より強力だった」とし、「人民銀はIMFによるSDR採用をめぐる協議を前に人民元相場を引き上げようとしているようにみえる」としている。

ロイター
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