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ユーロが週間で5カ月ぶり大幅安、中国利下げでも資源通貨さえず
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 23日のニューヨーク外為市場では、ユーロが対ドルで引き続き値下がりした。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が前日、12月の追加緩和の可能性に言及したことが引き続き材料視された。こうしたなか、中国の利下げを受け、豪ドルなど中国との絡みで取引される資源国通貨は当初値上がりしたものの、その後は買いが続かなかった。
ユーロ/ドルは1.10ドルを割り込み、8月上旬以来の安値をつけた。週間での値下がり率は3%を超え、5月以来の大幅な落ち込みを記録。円に対しても1カ月ぶりの安値をつけ、週間では1.4%安と6週間ぶりの大幅な下げとなった。ドル/円は0.6%高の121.40円。
こうしたなか、 中国人民銀行(中央銀行)は23日、景気の下支えに向け政策金利と銀行の預金準備率をともに引き下げた。利下げは今年4度目。預金準備率も再び下げ、鈍化がみられる景気の浮揚を図る。
これを受け豪ドルやNZドル、カナダドルなど資源国通貨が一時値上がりしたものの、その後は戻り売りに押された。豪ドルは当初1%近く上昇していたが、その後は値を消し0.1%高の0.7210ドル。
RBS証券(コネティカット州)の為替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は「市場は中国利下げを好材料としてではなく、景気が足元の予想以上に減速している証拠だと受け止めた可能性がある」と述べた。