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雇用統計は弱かったが、年内利上げなお予想=米ボストン連銀総裁

2015年10月05日(月)15時00分

[ボストン 5日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、9月の米雇用統計について「弱かった」との認識を示す一方、依然として年内の利上げを予想している、と述べた。ロイターとのインタビューで語った。

ローゼングレン総裁は、雇用統計が弱かったため、年内の残りの時期の経済動向に一段と注目する、と述べた。国内総生産(GDP)の伸び率が下半期に2─2.5%を下回るか、失業率が現在の水準の5.1%から上昇すれば、利上げは2016年まで待ちたいと考えるだろう、と述べた。

利上げ開始を支持するのにインフレ・賃金の上昇を示す証拠は必要ないとした上で、労働市場が鍵になると指摘した。

9月の米雇用統計がさえない内容だったことを受け、市場が見込む米連邦準備理事会(FRB)による12月利上げの確率は約30%に下がった。

市場が織り込む確率が30%でも米利上げを支持するかとの質問に対しては「適切であれば支持する」と発言。「われわれが取る措置に対して市場が拒否権を持つとは思わない」とし、経済指標が改善すれば市場が見込む確率は上昇するとの見方を示した。

総裁はまた、問題は、米国の消費や他の堅調な分野が、商品(コモディティー)安や世界経済の影響を受けた軟調な輸出など弱いセクターを補うことが可能かどうかだと指摘した。

利上げを先延ばししすぎると急激な引き締めにつながる恐れがあるとし、「より多くの誤りをする可能性が高まる」と述べた。

ハト派として知られるローゼングレン総裁は現在、連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権は持っておらず、来年持つことになる見込み。

ロイター
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