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第2四半期の米GDP3.9%増に上方修正、年内利上げを後押し

2015年09月26日(土)00時33分

9月25日、第2・四半期GDP確報値は3.9%増と、改定値の3.7%増から上方修正された。写真は9月21日、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2015年 ロイター/Carlo Allegri)

[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は、年率換算で前期比3.9%増と、改定値の3.7%増から上方修正された。市場は3.7%増を予想していた。個人消費と建設の支出の上方修正が、全体水準を押し上げており、米国の年内利上げを支持する内容となった。

第2・四半期のGDPは改定値、確報値ともに上方修正となった。GDPのデータは米経済には利上げに耐え得るだけの強さがあるとの見方を支持する内容だ。エコノミストは第3・四半期の成長ペースがやや鈍るとみているが、個人消費支出の力強さと在庫減少は第3・四半期の経済成長にとっても良い兆候だ。

米連邦準備理事会(FRB)は先週、政策金利の引き上げを見送った。しかし、イエレン議長は24日の講演で、インフレ率が安定的で、雇用創出を促すのに十分な経済成長の強さがあることを条件に、年内利上げの可能性に含みを残した。

RBCキャピタルマーケッツ(ニューヨーク)のシニアエコノミスト、ジェイコブ・ウビナ氏は「世界経済の低迷にもかかわらず、下半期の米経済には好感すべき要素がたくさんある」とし「米国がこのまま底堅さを保てば、FRBは12月に利上げするだろう」と分析する。

GDPの3分の2以上を占める個人消費支出は改定値の3.1%増から3.6%増へ上方修正された。ガソリン安が追い風となったほか、住宅価格が比較的高い伸びを示したことで家計資産を押し上げた。

建設支出も改定値から上方修正されたことも全体水準を押し上げた。住宅以外の設備投資が4.1%増となった。企業によるインフラ投資は、住宅投資とともに上方修正された。

改定値と比べ在庫が減少したことで、在庫寄与度は改定値の0.22ポイントから0.02ポイントに下方修正された。

税引き後企業利益(在庫評価、減価償却調整後)は2.6%増で、改定値の1.3%増から上方修正された。昨年末からことし初めまでの落ち込みから持ち直した。

ロイター
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