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来年1月の米追加利上げ観測浮上、好調な雇用統計受け
6月5日、米FRBが来年初旬に追加利上げを実施するとの観測が高まっている。写真はワシントンのFRBで昨年10月撮影(2015年 ロイター/Gary Cameron)
[5日 ロイター] - 5日発表された好調な5月米雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)が早ければ10月に利上げを開始し、来年初旬に追加利上げを実施するとの観測が高まっている。
CMEフェドウォッチによると、短期金利先物市場では、FRBが53%の確率で10月に利上げを開始するとの見方が織り込まれた。
さらに、50%を超える確率で、FRBが来年1月に2回目の利上げに踏み切るとの見方も織り込まれた。
雇用統計発表前は、利上げ開始は早くて12月、もしくは来年以降との見方を織り込んでいた。
アメリプライズ・ファイナンシャルのシニア・エコノミスト、ラッセル・プライス氏は、米雇用統計を受け、「最近は利上げ開始が2016年にずれ込むとの見方が高まっていたが、利上げ予想時期が年内に押し戻される可能性が高い」との見方を示した。
また、市場が織り込む9月利上げの確率は34%にとどまっている。
5月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が28万人増と、市場予想の22万5000人を上回り、年初来の高い伸びとなった。失業率は5.5%と、前月から0.1ポイント上昇したものの、求職者の増加を背景に労働参加率が上昇したことを反映しているとみられる。
また、時間当たり賃金も前年同月比2.3%上昇し、2013年8月以来の強い伸びを記録。ただ、イエレンFRB議長が、健全な雇用市場の目安とする3─4%上昇には届いていない。
FRBは来週16─17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するが、市場では金融政策に変更はないとの見方が大勢となっている。