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NY市場サマリー(7日)

2015年04月08日(水)08時05分

[7日 ロイター] - <為替> ドルが上昇した。イースター休暇明けで流動性が戻りドル高基調が復活、ドルは米雇用統計後の下げから持ち直した。ただ経済指標はまちまちで、ドルの上値も限られている。

スコシアバンクの主席通貨ストラテジストのカミリア・サットン氏は「ドル高の流れは変わらない。今は少しもたついているが、高値更新のエネルギーが不足しているだけだ」と指摘している。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(ニューヨーク)の外為トレーディングの共同世界責任者、ビル・サメラ氏は「市場は雇用統計を深読みし、内容は継続性のあるものではなく、あるいは景気減速が始まるサインでもなく、基本的要素はいいと判断したのではないか」との認識を示した。

<債券> 長期債価格が上昇。今週は目立った経済指標の発表がないことから、値固めの展開となった。また、市場の焦点は、週内の国債入札にシフトしている。

30年債価格は大幅高。アナリストは、インフレ圧力が引き続き抑制される中、短期金利の上昇は差し迫っていないとの思惑を反映していると指摘した。

米ミネアポリス地区連銀のコチャラコタ総裁はこの日、インフレや雇用が正常水準に戻るまで数年かかるとして、連邦準備理事会(FRB)は利上げを2016年後半まで遅らせるべきだとの認識を示したが、債券相場は反応薄だった。

3年債入札は、そこそこの需要を集めたものの、応札倍率は3.25倍で、前月実施された入札の3.33倍から低下し、平均の3.30倍も下回った。

<株式> 小反落。企業のM&A(合併・買収)を手がかりに当初は値上がりしていたものの、ドル高への警戒感から引けにかけて値を消す展開となった。

このところ下げていたドルが持ち直し、午後にこの日の高値を付けた。このためドル高が米企業業績を圧迫するとの懸念が再燃した。

公益株が全般に軟調で、S&P公益株指数<.SPLRCU>は1.1%安とセクター別で最大の下げとなった。

個別銘柄では、自動車のゼネラル・モーターズ(GM)が2.5%安。カナダ政府は保有するGM株約7340万株を米ゴールドマン・サックスに売却する方針を示した。

半面、宅配大手フェデックスは2.7%上昇。オランダの貨物輸送会社TNTエクスプレスを48億ドルで買収するとの発表を好感して買われた。

<金先物> 利食い売りで反落。欧州で良好な景気指標が発表されたにもかかわらずドルがユーロに対して反発したことから安寄りし、立ち会い取引でも米株上昇などに頭を押さえられた。

<米原油先物> 続伸。米原油生産の減少期待から買いが優勢となった。米エネルギー情報局(EIA)が月報で15、16年の米国と世界の原油需要予想をともに上方修正 した一方、米国の原油生産予測を引き下げたことが相場を支援した。電子取引では一時5 4.07ドルまで上昇した。

ロイター
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経済指標は良好だが、猛烈な物価上昇に苦しむ多くのアメリカ国民にその実感はない

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