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ドルは119円後半、米雇用統計前に動意乏しい
4月3日、正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の119円後半だった。感謝祭休暇で市場参加者が少ないうえ、米雇用統計を前に積極的な取引が手控えられている。写真は、ドル紙幣、2013年1月撮影(2015年 ロイター/Lee Jae-Won)
[東京 3日 ロイター] - 正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の119円後半だった。感謝祭休暇で市場参加者が少ないうえ、米雇用統計を前に積極的な取引が手控えられている。
午前7時からの値幅は14銭程度と極めて狭いレンジに収まった。
きょうは感謝祭休暇で米国の株式市場が休場、債券市場が短縮取引となる。豪州、香港、シンガポールなどの市場も休場のため、東京時間は実需筋のフローが出やすいとされる仲値までが勝負とみられていた。市場では朝方、「多少の実需のフローをさばけば、その後は様子見ムードが強まりそうだ」(国内金融機関)との声が出ていた。
ドル/円は午前9時すぎに119.65円まで下落。仲値に向けて119.75円まで戻したが、通過後は119.64円まで下押しされた。仲値付近では「輸出企業のドル売り/円買いが優勢だったようだ」(邦銀)との指摘があった。
ただ、下げの勢いはそれほど強まらず、119.64円をつけた後は、正午にかけてじりじり値を戻した。テクニカル的には、119.35円付近にある日足一目均衡表の転換線がサポートとして意識されるという。
午前10時45分にHSBC/マークイットが発表した3月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は52.3となり、2月の52.0から上昇したが、外為市場の反応は限定的だった。
<米雇用統計、週明けまで「消化しづらい」との声も>
きょう最大の注目は3月米雇用統計。市場参加者が少ないため、統計発表後の変動が激しくなるリスクもあるので注意が必要だという。
ロイターがまとめた市場予想では、非農業部門雇用者数は24万5000人増となっている。労働参加率や時間当たり賃金など雇用の「質」を含め、総じて堅調な内容だった場合はドル高圧力が高まりやすいとみられる。逆に、弱い内容となれば「早期利上げ観測の後退に伴って米金利が低下し、ドル売りが広がりやすい」(国内金融機関)という。
米国は株式市場が休場、債券市場が短縮取引のため、週明けまで消化しづらいとの指摘もある。「昨日までにポジション調整や利食いが進んだようだ。相場が落ち着くまでは手を出しづらいが、その分、動きやすくなった面もある」(外為アナリスト)との声も出ていた。
ドル/円
正午現在 119.72/74 1.0866/70 130.10/14
午前9時現在 119.69/71 1.0868/72 130.09/13
NY午後5時 119.71/72 1.0879/82 130.25/29
(為替マーケットチーム)