ニュース速報

ビジネス

米株3日ぶり反発、雇用統計控え警戒感は根強い

2015年04月03日(金)07時12分

 4月2日、米国株式市場は3日ぶりに反発。写真はニューヨーク証券取引所(2015年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 2日の米国株式市場は3日ぶりに反発。朝方発表された新規失業保険週間申請件数が減少し、1月以来の低水準となったことが株価押上げに寄与した。ただ、米雇用統計の発表を3日に控え、警戒感は根強かった。

ダウ工業株30種<.DJI>は65.06ドル(0.37%)高の1万7763.24ド ル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は6.71ポイント(0.14%)高の4886.94。

S&P総合500種<.SPX>は7.27ポイント(0.35%)高の2066.96。

新規失業保険週間申請件数は季節調整済みで2万件減の26万8000件と市場予想より少なく、労働市場の堅調ぶりを示した。しかし1日発表の3月のADP民間雇用者数と製造業景気指数はいずれも予想より弱く、雇用統計発表を前に景気の見通しは強弱まちまちとなっている。

雇用統計の発表当日はグッドフライデーのため米株式市場は休場で、次の営業日は週明け6日となる。

米連邦準備理事会(FRB)は景気の十分な力強さが確認できるまでは利上げしない方針を示している。3月雇用統計が市場予想を下回れば、目先の金利上昇懸念が後退するとストラテジストはみている。

シェーファーズ・インベストメント・リサーチのシニア・エクイティ・アナリスト、ジョー・ベル氏は「市場は先行き不透明感が相当に濃く、そのために相場が方向感をかなり欠いていているのは間違いない」と述べた。

原油安にもかかわらずエネルギー株は全般に小幅高。原油は欧米など6カ国とイランが核問題をめぐる協議で、イランのウラン濃縮活動の向こう10年間にわたる制限などを含む枠組みで合意したと伝わったことで下落した。

個別銘柄では通信機器のモトローラ・ソリューションズが6.2%下げた。身売り先が見つからなかったとの報道が重しになった。

BATSグローバル・マーケッツによると、米取引所の合算出来高は約59億株で、 過去5営業日平均の64億株を下回った。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1923で下げ1101(比率は1.75対1)、ナスダックが上げ1643で下げ1092(1.50対1)だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル) <.DJI>

終値         17763.24(+65.06)

前営業日終値    17698.18(‐77.94)

ナスダック総合 <.IXIC>

終値         4886.94(+6.71)

前営業日終値    4880.23(‐20.65)

S&P総合500種 <.SPX>

終値         2066.96(+7.27)

前営業日終値    2059.69(‐8.20)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:インド中間層、インフレで支出切り詰め 経

ビジネス

米国株式市場=続落、FRBのタカ派的発言とトランプ

ワールド

ロシア、濃縮ウランの対米輸出を制限 原発に供給リス

ビジネス

NY外為市場=ドル軟調、米金利見通し見直す動き
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制度を利用するため彼らはやって来る
  • 4
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 5
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    投資家は「東京メトロ」をどう見るべきか...「今さら…
  • 8
    新たな大谷翔平伝説が始まる...「ますますリスペクト…
  • 9
    「ワキ汗」は健康の問題、ひとりで悩まないで──ジェ…
  • 10
    世界の若者を苦しめる「完璧主義後遺症」...オードリ…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に…
  • 5
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 8
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
  • 9
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 10
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 8
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中