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トヨタが8年ぶり過去最高値、業績期待や出遅れ物色で
3月17日、東京株式市場でトヨタ自動車が2007年2月27日に付けた8350円を更新し、取引時間中の上場来高値を付けた。写真は、トヨタのロゴ、2014年撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 17日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>が上場来高値を更新した。一時、前日比89円高の8369円まで上昇し、2007年2月27日に付けた8350円を約8年ぶりに上抜けた。円安効果や堅調な米国経済が自動車販売をけん引するとの期待が高まっており、割安感もあることから出遅れ株物色の動きが波及している。
日経平均<.N225>は昨年末から前日終値まで10.2%上昇したが、トヨタ株は9.5%と出遅れていた。予想株価収益率(PER)も約13倍と市場平均の約17倍を下回る。出遅れ感が強かったが、日本株全体に強気ムードが広がる中、ここにきて買いが強まっている。春闘をめぐる動きも刺激になったようだ。
市場からは「米景況感を反映したドル高の恩恵を収益的に受ける最たる会社。日本株の需給がしっかりするなか、機関投資家などの資金が集まった部分もある」(内藤証券の田部井美彦・投資調査部長)との見方が出ている。
同社株は07年以降、リーマン・ショックや米国でのリコール問題、東日本大震災などを背景に下落を続け、ドルが70円台で推移した11年11月には2330円まで下落していた。13年のアベノミクス相場を経て、昨年10月の日銀追加緩和以降、上昇ピッチを加速、日本株の先高観も支えとなり大台を突破した。
*内容を追加します。
(長田善行)