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米利上げ時期が引き続き焦点、小売統計に注目=今週の米株見通し

2015年03月09日(月)07時27分

 3月6日、翌週の米国株式市場では、連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始時期に関するさらなる手掛かりとして、小売売上高など一連の経済指標に注目が集まる見通しとなっている。写真はニューヨーク証券取引所。2月撮影(2015年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 9日からの週の米国株式市場では、連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始時期に関するさらなる手掛かりとして、小売売上高など一連の経済指標に注目が集まる見通し。

12日に発表される2月の米小売売上高は2カ月連続での減少後、増加が見込まれている。実際そうなれば、消費者が原油価格の急落の恩恵を受けていることが示されるが、アナリストらは、米国各地を襲った異例の寒波によって2月は支出が抑制された可能性があると指摘している。

6日発表された米雇用統計は市場予想を上回り、FRBが早ければ6月にも利上げを実施するとの見方が強まった。これを受けてこの日の米株市場は急反落し、S&P総合500種<.SPX>は3月2日につけた過去最高値を2%超下回って終了。ナスダック総合<.IXIC>も、2日に2000年3月以来初めて突破した5000の水準を70ポイント以上下回った。

フォート・ピット・キャピタル・グループの株式調査部門シニアアナリスト、キム・フォレスト氏は「FRBが、投資家の注目するテーマのトップに再浮上している」と指摘。「景気は改善してきている。彼らはパーティーに長居して、景気回復を確実なものにしたいのだろう」と語った。

2月の米失業率は5.5%と約6年ぶり低水準に低下し、FRBが完全雇用と見なすレンジ内に入った。雇用統計発表後に実施したロイター調査では、ウォール街の大手金融機関の間で6月の利上げ観測が強まった。

景気改善は米株市場にとって長期的には好材料となるものの、投資家の間ではFRBが早期に利上げすれば成長を損ねる可能性があると懸念されている。

9日からの週には、3月のミシガン大消費者信頼感指数速報値も発表される。2月の指数は11年ぶり高水準となった前月から低下した。

また9日には、アップルがサンフランシスコで腕時計型ウエアラブル端末「アップルウオッチ」を発表するとみられ、注目される。

欧州中央銀行(ECB)も9日から国債買い入れを開始する予定だ。これに関し、コーナーストーン・フィナンシャル・パートナーズのマネジングパートナー、ジェフ・カーボン氏は、ボラティリティの高まりにつながる可能性があると指摘。「世界に目を向けると(多くの国が)デフレ(環境)にある。米国では利上げが近づいているが、世界ではまだ十分な強さがないようだ」と語った。

ロイター
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