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スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~

永田賢|インド

リビングウィズコロナにおける働き方:アクセラレーションプログラム編

iStock

COVID19により、この1年でスタートアップシーンでの活動も様々な変化が出て来たと言えるでしょう。

例えば、採用面ではオンラインでのインターン実施が当たり前になり、ピッチや展示会もリアルからオンラインへ移行していったように思えます。

[参考URL]

COVID19で変わりゆくスタートアップの採用シーン:IIT-H JETRO JAPAN DAYに参加して|スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~|World Voice|ニューズウィーク日本版 (newsweekjapan.jp)

ベンガルールのスタートアップイベント:TECHSPARKS(YOURSTORY)|スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~|World Voice|ニューズウィーク日本版 (newsweekjapan.jp)

1.リアルからオンラインへ移行したピッチ、ハッカソン、アクセラレーションプログラム

特に、ピッチ、ハッカソン、アクセラレーションプログラムはなんとしても現地にいないと話にならない!という感じで対面参加にこだわっていたように記憶していますが、こちらもこの1年でがらっと状況が変わったように感じられます。

例えば、こちらのコルカタ商工会議所主催のシンポジウムもベンガルールから飛行機に乗ってコルカタへ行ったのが最早懐かしい思い出となっています。

(2019年7月、コルカタ商工会議所イベントにて筆者撮影)

イベント運営がオンラインへ移行したことによって、インドにいながら日本のプログラムに参加できるようになったので、今回はそこで得た経験に関して、先日登壇させて頂いた、「京阪神スタートアップが語る 海外アクセラレータからの学びとススメ | OSAKA INNOVATION HUB (innovation-osaka.jp)」での登壇内容を踏まえながら、紹介していきます。

[動画アーカイブ] 京阪神スタートアップが語る!海外アクセラレータからの学びとススメ【フルバージョン】 - YouTube

2.内閣府アクセラレーションプログラムへの参加

内閣府アクセラレーションプログラムとは、内閣府が策定した「スタートアップエコシステム拠点都市形成戦略」に基づいて実施されたプログラムで、2020年度が第1回目となりました。このプログラムの目的としては、地方発スタートアップの海外展開促進・地方エコシステムの活性化が挙げられます。

[構想の概念図]

(内閣府世界と伍するスタートアップ・エコシステム拠点都市の形成 - 科学技術政策 - 内閣府 (cao.go.jp)より引用)

[昨年のプログラム概要]

プログラム:2021年2月~3月の各週開催

DemoDay:4月初旬~中旬(1日)

以下の2コースから選択可能。

  1. Born Global Course(全編英語コース)
    実施アクセラレーター:Techstars

  2. Global Preparation Course(英語+日本語コース)
    実施アクセラレーター:WiL

私が所属するサグリは兵庫ブロックから選んで頂き、「Born Global Course」にて参加しました。

3.内閣府アクセラレーションプログラムの経験から得たこと

私個人が得た経験としては、以下の2点となります。インド滞在歴約4年ということもあり、我流で何とかなっていたスタイルをがらっと変えることが出来たのが、一番有難かったです。

3-1Yes/Noにたどり着けるようなコミュニケーションの組み立て方(ピッチ、商談)

まず、ピッチは以下2人からのフィードバックが印象に残りました。

Mr. Saba Karim:「とにかく1文で相手に自社のイメージを想起できるようにしよう!そこから商品とか繋ぎやすくなるから!重要なのは製品を使えばどうなるのか?を重視しよう!」

Mr. Neil K Carroll:「4分のピッチにおいては、あれもこれも入れ過ぎてはオーディエンスに1つも残らない。なら1ピッチ1ストーリーで1番伝えたい商品を入れれば、もっとすっきりするはず。」

[参考リンク]

Pitch-Deck Template -- Saba Karim

vidwheel LLC - YouTube(Mr. Neilがオーナーのビデオマーケティング会社によるYOUTUBEチャンネル)

3-2メンターとのコミュニケーション

毎回のメンターとの面談時間は20分しかなかったので、とにかく端的に「今何が問題で、どんなアドバイスが欲しいか、希望はこうでこんなことをメンターに求めたい!」というのを毎回毎回まとめていくようにしました。

例えば、以下はスライドの和訳抜粋ですが、Requestとしてまとめています。

■XXXX業界と○○○業界で経験のあるメンターが東南アジア圏でいれば繋がりたい、今いますか?

■シンガポール、台湾、韓国で○○社を探しているのですが、繋がりのありそうな人はいますか?どんなアプローチが早いですか?

■この企業にアプローチしたいのですが、今の自分がやった2分ピッチで想起できますか?

特に、本プログラムをtechstars側で率いていたMr. OkoはAPAC圏で強いコネクションを持っており、当時インドでしか知見がなかった自分にとっては視野を広げてコミュニケーションを改善する良い機会となりました。

[参考リンク]

米テックスターズが太鼓判「日本のスタートアップは世界で勝てる」:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

上記が私が得た学びとなりますが、パッと見で簡単なように見えて、スタートアップで自分のプロダクトに没入していると視野狭窄になってしまい、コミュニケーションが一方通行になって相手に、「あ~面白そうだねぇ、またね!」と言われてしまうようなケースに陥ることを防ぐことができるのかと感じました。

このように、インドにいても日本のプログラムに参加できるようになったのは逆に有難いことだと感じています。この内閣府アクセラレーションプログラムですが、また今年も実施されるようです。参加すれば得難い経験を得ることができますので、関心あるかたはこちらからどうぞ!

リンクを見るに今年はコースが複数に分かれており、自社属性にあった支援を受けることができそうだと印象を受けました。

[プログラムリンク]

2021年度 スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム スタートアップ・エコシステム拠点都市対象プログラム | ジェトロのサービス - ジェトロ (jetro.go.jp)

 

Profile

著者プロフィール
永田賢

Sagri Bengaluru Private Limited, Chief Strategy Officer。 大学卒業後、保険会社、人材系ベンチャー、実家の介護事業とキャリアを重ね、2017年7月に、海外でのタフなキャリアパスを求めてYusen Logistics India Pvt. Ltdのベンガルール支店に現地採用社員として着任。 現地での日系企業営業の傍ら、ベンガルールを中心としたスタートアップに魅せられ独自にネットワークを構築。2019年4月から日系アグリテックのSAgri株式会社インド法人立ち上げに参画、2度目のベンガルール赴任中。

Linkedin: https://www.linkedin.com/in/satoshi-nagata-42177948/

Twitter: @osada_ken

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