コラム

「三国志」は日本人も中国人も大好き(でも決定的な相違点がある)

2021年07月23日(金)17時30分
周 来友(しゅう・らいゆう)

日本人が最も好きな人物は、物語の主人公として聖人君子のように描かれる劉備だろう。一方、中国での一番人気は「悪役」曹操だ。

奸雄だが、武芸に秀で、詩人でもあった曹操は、才能ある部下を見いだすことにたけ、かつて敵陣にいた人材でも構わず重用した。それに比べ、文才はおろか武術もパッとしない劉備は、涙を利用し人を動かすような情けない主君。それがこの2人に対する中国での一般的な評価だ(私の個人的見解じゃないですからね......)。

中国では経営者の間でも「三国志」が必読書と言われるが、それも曹操の言行に生存競争に打ち勝つためのヒントが隠されていると思えばこそだろう。ちなみに、中国で劉備のマイナスイメージが広がったのは、毛沢東が曹操推しだったためだという。

では、「三国志」に出てくる武将の中で一番強いのは誰か。これも議論百出だろうが、中国で最もポピュラーなランキングがあるので紹介しておこう。

①呂布
②趙雲
③典韋
④関羽
⑤馬超
⑥張飛
⑦許褚
⑧黄忠
⑨姜維
⑨魏延(9位は同率)

さてこの順位、皆さんはどう思われるだろうか。え、マニアック過ぎる?

言葉も国境も超え、日本人と中国人が熱く語り合える「三国志」。ただ、両国の関係改善に役立つかと言うと......やっぱりちょっと無理かもしれない。

ニューズウィーク日本版 ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月24号(2月17日発売)は「ウクライナ戦争4年 苦境のロシア」特集。帰還兵の暴力、止まらないインフレ。国民は疲弊し、プーチンの足元も揺らぐ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)
・ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判

ビジネス

トランプ関税違憲判決、米エネ企業のコスト軽減 取引

ワールド

米USTR、新たな301条調査開始へ 主要国の大半

ワールド

トランプ氏、10%の代替関税に署名 最高裁の違憲判
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 3
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由...「落葉帰根」派も「落地生根」派も
  • 4
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 9
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 10
    ディープフェイクを超えた「AI汚染」の脅威──中国発…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 9
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story