コラム

「三国志」は日本人も中国人も大好き(でも決定的な相違点がある)

2021年07月23日(金)17時30分
周 来友(しゅう・らいゆう)

日本人が最も好きな人物は、物語の主人公として聖人君子のように描かれる劉備だろう。一方、中国での一番人気は「悪役」曹操だ。

奸雄だが、武芸に秀で、詩人でもあった曹操は、才能ある部下を見いだすことにたけ、かつて敵陣にいた人材でも構わず重用した。それに比べ、文才はおろか武術もパッとしない劉備は、涙を利用し人を動かすような情けない主君。それがこの2人に対する中国での一般的な評価だ(私の個人的見解じゃないですからね......)。

中国では経営者の間でも「三国志」が必読書と言われるが、それも曹操の言行に生存競争に打ち勝つためのヒントが隠されていると思えばこそだろう。ちなみに、中国で劉備のマイナスイメージが広がったのは、毛沢東が曹操推しだったためだという。

では、「三国志」に出てくる武将の中で一番強いのは誰か。これも議論百出だろうが、中国で最もポピュラーなランキングがあるので紹介しておこう。

①呂布
②趙雲
③典韋
④関羽
⑤馬超
⑥張飛
⑦許褚
⑧黄忠
⑨姜維
⑨魏延(9位は同率)

さてこの順位、皆さんはどう思われるだろうか。え、マニアック過ぎる?

言葉も国境も超え、日本人と中国人が熱く語り合える「三国志」。ただ、両国の関係改善に役立つかと言うと......やっぱりちょっと無理かもしれない。

20211026issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

10月26日号(10月19日発売)は「世界に学ぶ至高の文章術」特集。ビジネスの現場に「よい文章」は不可欠。元CIAスパイから名文家の新聞記者まで、世界に共通するライティングの基礎とは

プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ワールド

バイデン氏、民主党内の穏健派・進歩派と19日会合 

ビジネス

米下院の5議員、アマゾン経営陣を非難 議会に虚偽証

ワールド

米司法省、最高裁に上訴 テキサス州の中絶禁止法差し

ビジネス

カナダ企業、需要増加やコスト上昇圧力の高まりを想定

MAGAZINE

特集:世界に学ぶ至高の文章術

2021年10月26日号(10/19発売)

ビジネスの現場でも「よい文書」は不可欠── 世界の共通するライティングの基礎とは

人気ランキング

  • 1

    銀河系の中心方向から謎の電波源が検出される

  • 2

    岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか

  • 3

    中国不動産バブルの危険度を、さらに増幅させる3つの「隠れたリスク」

  • 4

    防犯カメラが捉えた「あわや」の瞬間 深夜帰宅の女…

  • 5

    現地取材:中国から外国企業が「大脱出」する予兆が…

  • 6

    地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽…

  • 7

    ピアニスト辻󠄀井伸行さんインタビュー…

  • 8

    「明治維新は薩長によるテロ」 『青天を衝け』で維新…

  • 9

    中国の衛星が3月に軌道上で突然分解......その理由が…

  • 10

    中央アジアとアフガニスタンが「中国の墓場」になる日

  • 1

    銀河系の中心方向から謎の電波源が検出される

  • 2

    地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽光の反射が低下

  • 3

    モデルナ製ワクチンで重い副反応を経験した大江千里が、それでも3回目を接種する理由

  • 4

    なぜ中台の緊張はここまで強まったのか? 台湾情勢を…

  • 5

    防犯カメラが捉えた「あわや」の瞬間 深夜帰宅の女…

  • 6

    中国進出の日本企業は、極めて苦しい立場に立たされ…

  • 7

    「ワクチン反対」の投稿をきっぱりやめ、自身も接種…

  • 8

    岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか

  • 9

    「ナチュラルすぎる自撮り」で人気者のゴリラ、親友…

  • 10

    緑地、易居、花様年、当代置業......中国・恒大集団…

  • 1

    薄すぎる生地で体が透ける! カイリー・ジェンナーの水着ブランドが炎上

  • 2

    中国バブルは崩壊する、だがそれは日本人が思うバブル崩壊ではない

  • 3

    イギリス人から見た日本のプリンセスの「追放劇」

  • 4

    中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリ…

  • 5

    イチャモン韓国に、ジョークでやり返す

  • 6

    【独占インタビュー】マドン監督が語る大谷翔平「や…

  • 7

    アイドルの中国進出が活発だったが、もう中国からは…

  • 8

    銀河系の中心方向から謎の電波源が検出される

  • 9

    地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽…

  • 10

    なぜ中台の緊張はここまで強まったのか? 台湾情勢を…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中