最新記事
朝鮮半島

北朝鮮の欧州派兵は第2次朝鮮戦争の前哨戦? 韓国とロシアの最新兵器が砲火を交える日は遠くない

2024年11月18日(月)19時34分
佐々木和義

天弓は敵の弾道ミサイルや航空機を迎撃する韓国型パトリオットミサイルで、玄武は北朝鮮全域の目標に打撃を与えることができるミサイルだ。玄武2Cは2022年10月の訓練で発射直後に落下し、火災が発生する事故があった後、改良が加えられたとみられている。

今回の訓練について参謀本部は、北朝鮮ミサイルに対する即時対応能力と態勢を示す訓練と説明したが、北朝鮮軍のロシア派兵と無関係とは言い切れない。北朝鮮軍のウクライナ紛争への参戦は韓国軍にとっても脅威といえるからだ。

70年間実戦を経験していない韓国と北朝鮮

韓国軍は1973年のベトナム戦争派兵から50年間、実戦を経験していない。93年の国連PKO(平和維持活動)参加以降、2004年から08年にはイラクに延べ1万9000人を派兵し、現在もレバノンや南スーダン、ソマリア海域に部隊を派遣しているが、イラクでの任務は工兵や医療支援で、レバノンも偵察と医療支援、南スーダンは農業支援など非戦闘任務が中心だ。ソマリアの任務も海賊の警戒や迎撃で、軍隊と対峙することはない。

対する北朝鮮も朝鮮戦争の休戦協定が結ばれた1953年から70年間、実戦経験を有していないが、今回の派兵で実戦経験を得ることになる。

北朝鮮正規軍の推定規模は120万で韓国軍は50万。北朝鮮軍の主力装備は旧ソ連製や旧ソ連が設計した旧式のものだが、韓国軍は最新に近い。兵員差を装備の世代差で補う期待があるが、北朝鮮軍はロシアの最新兵器を実戦で体験し、さらにはドローン活用など現代戦を目の当たりにすることになる。

また、ロシアのプーチン大統領が参戦の見返りとして最新武器や技術を供与する可能性も捨てきれない。韓国軍の装備は旧ソ連製より優勢とされるがロシアの最新兵器には敵わないだろう。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国不動産投資、1─2月は前年比11.1%減

ワールド

ドバイ空港付近のドローン攻撃による火災鎮火、フライ

ワールド

高市首相、ホルムズ護衛活動「何ができるか検討中」 

ビジネス

中国鉱工業生産、1─2月6.3%増に加速 消費指標
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 3
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングアップは「2セット」でいいのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 6
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 7
    ぜんぜん身体を隠せてない! 米セレブ、「細いロープ…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 10
    50代から急増!? 「老け込む人」に共通する体の異変【…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中