チャールズ国王はさらなる暴露に戦々恐々「ヘンリー王子との争いから逃げたい」と友人に明かす

2023年1月16日(月)18時50分
佐川恵里子

しかし相手の方が上手かもしれない。メーガン妃は、おそらく人間の弱点につけ込むことに長けている。自分の父親を辱め、家族や多くの友人を捨てたように、彼女はヘンリー王子の家族に対しても、軽蔑されたとして復讐心を燃やしているように見える。

これこそ、先週ハリーが、英王室は謝罪するべきだと言った理由だろう。

米国のテレビ界で勢いに乗るメーガン妃は、海を隔てていても虎視眈々と英王室の弱点を嗅ぎつける。チャールズ国王は内心不安を抱え、直感的に平和を訴えたいと考えただろう。

とはいえ、チャールズはヘンリー王子の要求に応じることで、自分の地位とイギリス国民からの人気を失いかねないことを自覚しているはずだ。

矢面に立たされたウィリアム皇太子夫妻の反応

ただ、回顧本の中でヘンリー王子夫妻の攻撃の矢面に立たされたのは、主に兄のウィリアム王子夫妻だ。メーガン妃とヘンリー王子は、どのインタビューでも、王位継承者に対する息を呑むような嫉妬心を露わにしている。

ヘンリー王子との結婚前からメーガン妃は、階級的にも特権的にもキャサリン妃が自分より上であることに憤っていたようだ。

だからこそ、ウィリアム皇太子夫妻はヘンリー王子からの和解願望について真偽を疑うべきだ。実際、ウィリアム皇太子は父親の降伏への誘惑を感じ取っているという。今、ウィリアム皇太子やキャサリン妃がヘンリーの要求に屈することには何のメリットもないだろう。

1月12日に、ヘンリー王子の回顧本が発売されてから初めて公の場に姿を見せたウィリアム皇太子夫妻は、普段と変わらない毅然とした態度で公務に臨んでいた。昨年オープンした王立リバプール大学病院を訪れ、スタッフの労をねぎらうのが目的だった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国外相、タイ・カンボジア停戦を評価 相互信頼再構

ワールド

米ロ首脳が電話会談、両氏は一時停戦案支持せずとロ高

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中