最新記事

天候

30分で気温が20度低下! 記録的なクリスマス寒波の本番はまだこれから

Flash Freeze Hits U.S. as Temperature Plunges by 42° in Less Than One Hour

2022年12月23日(金)20時50分
ジェームズ・ピッカートン

悪天候でフライトがキャンセルになったバンクーバー国際空港(12月22日) Jennifer Gauthier-REUTERS

米ワイオミング州の州都シャイアンで12月21日、わずか1時間で気温が21度も下がり、州の新記録となった。

米国立気象局(NWS)によれば、シャイアンの気温は午後1時5分〜1時35分のわずか30分で20度下がった。

米国立気象局シャイアン支部は、次のようにツイートした。「寒冷前線がシャイアンに到来し、すでに記録的な寒さです! 午後1時5分〜1時35分の30分で、気温が6.1度からマイナス16.1度に下がりました。わずか30分で22度です! これまでの1時間の気温低下記録を更新し、現在も気温は下がり続けています!」

天気予報を提供する企業アキュウェザーによれば、その後、気温はさらに下がってマイナス17.2度になり、最終的には1時間で約23度下がった。米国立気象局はその後、シャイアンの気温が2時間で5.6度マイナス22.8度になり、約28.4度低下したことを確認した。

米国立気象局シャイアン支部は21日、ワイオミング州の住民に対し、「23日の朝まで危険な寒さが続きます!」と警告している。この間、「生命を脅かす極めて危険な風速冷却(体感温度の低下)」が予想されるという。

北米の大部分を覆う寒気

現在、冬の嵐「エリオット」が北極から運んできた寒気がアメリカの大部分を覆い、一部は猛吹雪に見舞われている。米海洋大気庁(NOAA)は、22日から26日にかけて、「北極からの非常に冷たい空気」が「米国の大部分に影響を及ぼす」と警告している。

「ロッキー山脈北部とグレートプレーンズ北部では、気温が平年より約20度下がり、マイナス45.6度という命に関わる危険な寒さになる可能性がある」とNOAAは述べている。「グレートプレーンズ中部、中西部、五大湖、オハイオ川流域、中南部では、マイナス12.2度からマイナス17.8度の気温になるだろう」

「クリスマスの週末までは、中部大西洋岸から北東部、南はメキシコ湾岸まで、マイナス17.8より低い気温が続く見通しだ」

さらに、NOAAは次のように述べている。「猛烈な冬の嵐に伴う危険な天候で、クリスマス休暇で出かける人は困難に直面するかもしれない。21日夜から24日にかけて、グレートプレーンズから中西部、五大湖にかけて、大雪と強風が予想される」

ウェザー・チャンネルは、グレートプレーンズ北部から、五大湖を経由して中南部に至る広い範囲において、人々の移動は「困難または不可能」になる可能性があると警告している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国、26年投資計画発表 420億ドル規模の「二大

ワールド

ロシアの対欧州ガス輸出、パイプライン経由は今年44

ビジネス

スウェーデン中銀、26年中は政策金利を1.75%に

ビジネス

中国、来年はより積極的なマクロ政策推進へ 習主席が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中