最新記事

ウクライナ戦争

「冬将軍はウクライナに味方する」──専門家

Russian Army Faces 3 Unique Challenges Fighting in Freezing Winter: U.K.

2022年11月17日(木)17時21分
アナ・スキナー

「そもそもこの戦争が勃発したのはまだ寒さが続く2月24日だ。それに第2次大戦ではソ連軍は冬の間も日常的に攻勢に打って出ていた」と、本誌宛のメールでカンチアンは指摘した。「寒い時期には戦闘が集落の周辺に集中する傾向がある。そのほうが兵士たちが暖をとりやすいからだ。また短い日照時間に戦闘が集中することにもなる。今は暗視ゴーグルがあるから、夜間の作戦行動も可能だが、両軍とも兵士の訓練レベルはさほど高くない。夜間の作戦遂行には高度なスキルが求められる」

リポートによれば、暗視装置は「貴重な装備品」であり、両軍とも夜間の攻撃を仕掛けることには及び腰だという。

負傷兵救出の時間が限られる

12月以降の数カ月、ウクライナでは平均気温が0度近くか氷点下まで下がる日々が続く。戦闘での負傷に加え、凍傷、低体温症なども兵士たちを苦しめるだろう。

「しかも、重傷を負った兵士を救出できる時間帯がざっと半分に減り、救出中に敵に遭遇する危険性も高まる」と、リポートは述べている。

兵器の故障

気温低下で兵器の不具合も増える。

部隊が戦闘を終えて拠点に戻ると、兵器は比較的暖かいシェルターに収められる。急激な温度の変化で、機械の内部に結露が生じ、兵器が再び野外に持ち出されたときに、それが凍結して、動かなくなることがあると、米軍の情報サイト、ミリタリー・ドットコムと米陸軍の報道資料は述べている。

こうした冬特有の問題は両軍を悩ませるが、うまく対処すれば戦況を有利に持ち込める可能性もある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英、米との貿易協議に期待 合意近いとビジネス貿易相

ワールド

トランプ氏、マスク氏は「素晴らしい」と擁護 いずれ

ワールド

韓国憲法裁、尹大統領の罷免決定 直ちに失職

ビジネス

先駆的な手法を一般化する使命感あり、必ず最後までや
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 2
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 3
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 4
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 7
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 8
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中