最新記事

米社会

何度もしつこく触りすぎ...空港での「やりすぎ」ボディーチェック動画に怒りの声

Viewers Shocked by 'Next Level' Invasive TSA Pat Down: 'Is This Allowed?'

2022年9月16日(金)17時35分
キャサリン・フェリス
空港保安検査

Placebo365-iStock

<人工内耳を装着しているためスキャンの機械ではなく係員によるボディーチェックを選んだ乗客に対する検査が「やりすぎ」だと話題に>

サンフランシスコ国際空港の保安検査場で、男性がボディーチェック(接触検査)される様子を撮影した動画がインターネット上に投稿され、多くの人が衝撃を受けている。検査員はこの男性の太ももや股間などを何度も何度も執拗に触ってチェックしており、「やり過ぎではないのか」との声が上がっているのだ。

■【動画】空港の職員がなぜか何度も何度も執拗にボディーチェックをする様子

ダン・ジャービスが自分のTikTokのアカウント@danjarvis021に投稿した複数の動画は、これまでに合わせて3300万回近く視聴されている。

1本目の動画(視聴回数は3200万回近く)は、セリーヌ・ディオンの「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」をBGMに、ジャービスが受けたボディーチェックの様子を示すもの。2本目の動画(視聴回数は100万回近く)は、同じ動画をBGMなしで流しているものだ。

動画には文字による説明が入っており、ジャービスは人工内耳をつけていることを理由に、全身スキャンの機械ではなく「接触検査」の対象になったという。

米運輸保安局(TSA)は、全ての旅行者について、機械またはボディーチェックによる保安検査を受けなければならないとしており、耳が不自由で保安検査の際に手助けが必要な人は、TSAの係員にその旨を告げるよう勧告している。

「補聴器や人工内耳を取り外すよう求められることはない」とTSAは説明し、さらにこう続けている。「金属探知機やボディスキャンでアラームが鳴った場合には、ボディーチェックや持ち物検査を含む追加の検査が必要になる可能性もある」

「これまで見た中で最も激しい、いきすぎな検査だ」

TSAによれば、ボディーチェックには頭部や首、上半身の検査が含まれる可能性がある。「頭を覆っているものや、胸や股間、お尻などのセンシティブな部分の検査も含まれる」ということだ。

ジャービスはサンフランシスコのローカル局「KRON4」に対して、自分は埋め込み式の人工内耳を守るために、通常の保安検査の機械ではなく人の手によるボディーチェックを選んでいると語った。

投稿された動画には、TSAの係員がジャービスの股間のあたりや両足を衣服の上から触ってボディーチェックをする様子が映っており、撮影者が「信じられない」とつぶやく声が入っている。

係員はさらに執拗にボディーチェックを続け、ジャービスの両脚の付け根から膝にかけて触っていく。ジャービスの顔には、ショックの色が浮かんでおり、1本目の動画には「これはやりすぎだ」という言葉が添えられている。

動画を見た人々からは、コメント欄にさまざまな声が寄せられた。

ある人物は「(係員に)強く押されて、彼の体がほとんど後ろに頼れそうになっている」と書き込んだ。別の人物は、「私は10年以上、空港で働いているが(TSAではない)、これは私がこれまでに見た中で最も激しい、いきすぎな接触検査だ」とコメントした。

ほかにも「あなたは本当に大丈夫?ひどく『侵略的』なやり方に思えるから心配している」というコメントや、「なぜこんなことが許されるのか」という書き込みもあった。さらに別の人物は「係員は何度もあそこを触っている」と書き込み、さらにこう続けた。「自分が何をしているのか、分かっていないはずはないのに」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イスラエル内閣、26年度予算案承認 国防費は紛争前

ビジネス

ネットフリックス、ワーナー資産買収で合意 720億

ワールド

EU、Xに1.4億ドル制裁金 デジタル法違反

ビジネス

ユーロ圏第3四半期GDP、前期比+0.3%に上方修
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 7
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 8
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 9
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中