南京での「虐殺」「性犯罪」の証拠となる写真を発見? 入手した質屋オーナーが主張
Pawn Shop Owner Says He Found 30 Unseen Photos of the Rape of Nanjing
南京大虐殺の 80 周年を記念する記念式典(南京、2017年) REUTERS/Stringer
<米ミネソタ州の質屋に持ち込まれた戦時中のアルバムには、当時の南京の状況だというおぞましい写真が数多く収められていたと、質屋の経営者は語る>
20世紀最悪の残虐行為の1つと称されることもある、「南京大虐殺」の様子を写したとされる写真約30枚が今週、米ミネソタ州の質屋で発見された。質屋の経営者が写真の一部をインターネット上に公開し、波紋を呼んでいる。
■【動画】当時の南京の様子を写した写真が収められたアルバムを紹介する質屋オーナー
ネット上で「Pawn Man」と名乗っているエバン・ケイルは、同州セントルイスパークで質屋「セントルイスパーク・ゴールド・アンド・シルバー」を経営している。そこに先月29日、ある客が第二次大戦中の写真をまとめたアルバムを持ち込んだという。
戦争関連の品物は珍しくないため、すぐに確認はしなかったと、ケイルはニューズウィークに語った。ところが、アルバムの中に収められていた写真があまりに衝撃的だったため、ケイルは31日、TikTokに動画を投稿し、人々に助けを求めた。動画は瞬く間に拡散し、再生回数は1000万を超えた。
「私のキャリアの中で最も心をかき乱すものだ」と、ケイルは動画の中で語っている。写真は、第二次大戦時に中国に駐在していた米海軍隊員が撮影したものとみられる。ケイルによれば、アルバムは開戦前の写真から始まり、次第に戦時中のものに変わっていく。
「そして、このページにたどり着いたが、この先は皆さんにお見せすることはできない」と、ケイルは軍艦のような写真を指差しながら語った。
歴史上知られていない30枚ほどの写真
「その後のページを見て、私は悲鳴を上げた」とケイルは言う。「この写真を撮影した男性は南京大虐殺の場にいたようだ。彼は、歴史上知られていない写真を30枚ほど撮影した。私がインターネットで見たどんなものよりもおぞましいものだ」
南京大虐殺は、1937年12月13日に当時の中国の首都・南京を占領した日本軍が、6週間にわたって集団殺戮と暴行を繰り返したとされる事件だ。真相は明らかになっておらず現在も規模や犠牲者について議論が続いているが、市と周辺の町が略奪されて焼き払われ、市内の建物の3分の1以上が破壊されたとも言われる。
また何万人もの中国人の若者が南京の郊外に集められ、銃殺されたり、銃剣の演習に使われたり、ガソリンをかけられて生きたまま焼かれたりしたとの主張や、大勢の女性が暴行を受け、中には内臓を抜かれた人もいたとの主張もある。犠牲者の数については議論が続いているが、極東国際軍事裁判では20万人以上が殺害され、暴行件数は少なくとも2万件に上るとされた。