5日間のタイ旅行で感じた今会社員が海外旅行に行くハードル パンデミック下でも行けなくないけど
だが、到着ロビーに出た瞬間、かつてとは異なる光景が展開していた。無秩序にホテル名が書かれた大きなボードが5つある。とにかくボードを端から端まで探すが筆者の宿泊するホテルの名はない。
諦めて近くにいたスタッフに声をかけると、左手のカウンターに行けという。そこでは、数名の係員が紙のリストと照合し、来た人の名前にマーカーを引いている。はたしてこれで大丈夫なのだろうか......。ともかく、パスポートとホテルの予約確認書を見せ、スマホで顔写真をとられた。
やり方はともかく、時間はかからない。ドアオープンからわずか32分で空港から乗り合いのワゴンに乗り込む。同じホテルに宿泊するジョージア在住のイギリス人の若者と2人で同乗だ。
空港からホテルに向かう途中で病院へ
空港からバンコク中心部のホテルに向かう途中で病院に寄る。ワゴン車内で待機していると、5日目に自分で行う抗原検査のキット(5日間以内に出国する場合は不要)を渡された後、防護服姿の女性がPCR検査に来て、綿棒を鼻に突っ込まれる。
結局部屋に到着したのは、飛行機のドアオープンから1時間30分後だった。これから検査結果が出るまで部屋からは一歩も出られない。食事は、部屋前の椅子にフライドライスが置かれ、ピックアップする要領だ。
筆者の宿泊した部屋は目の前が壁で遮られており、検査結果がでるまでの間、刑務所にいる気分となった。待機用のホテルを選ぶ人には、チャオプラヤー川沿いや高層など、眺めのよいホテルを強くすすめたい。
検査から約9時間後の翌朝10時に検査所から電話があった。「ユーアーネガティブ(あなたは陰性です)」。ネガティブということばがこれほどポジティブに聞こえた経験はない。ホテルを出てまず向かったのが、PCR検査である。中3日の旅行だと、入国してすぐに日本帰国用の検査をしなくてはならないのだ。