最新記事

中国経済

中国Z世代の働き方

2022年1月7日(金)18時22分
片山ゆき(ニッセイ基礎研究所)

調査によると、働くZ世代における就業分布(男女別)としては、上位から男性は技術(28.1%)、販売(10.7%)、生産・加工(10.6%)となった(図表1)。一方、女性は事務職(16.1%)、財務・会計・監査(12.1%)、販売(10.2%)となっている。特に男性は技術職が突出して多く、およそ3割に達している。技術系への就職に関しては、社会のデジタル化や、それに伴うIT人材の確保と無関係ではないであろう。図表2より、IT分野の就職者の割合を世代別でみた場合、Z世代である95後(1995年以降1999年までに生まれた人)では14.7%、00後(2000年以降生まれた人)では20.1%を占めている。また、IT分野への転職・就職を希望する人については、10代を中心とした00後で全体のおよそ3割を超える状況にある(図表3)。

nissei20220107141101.jpg

3――Z世代:プライベートな時間や生活をより大切にするも、仕事を通じて技能を高め、レベル向上を目指すなど仕事にも意欲的

では、Z世代は就職活動をし、働いていく上でどのような点に注目しているのであろうか。図表4はZ世代が求職に際して注目する内容を男女別に示したものである。それによると、注目点の上位は男女とも給与・福利厚生(男性:91.3%、女性:93.5%)、次いで仕事量や残業の多さ(男性:59.4%、女性:65.2%)、会社の雰囲気(男性:53.0%、女性:58.8%)となっている。企業理念(男性:22.3%、女性:25.9%)や、企業規模・人気(男性:11.0%、女性:14.4%)などの要素はそれほど注目が高くない点も興味深いと言えよう。

また、男女別で見た場合、女性は男性よりも自宅からの距離(男性:36.2%、女性:49.4%)、執務環境(男性:35.5%、女性:42.6%)といった点をより注目している。女性は通勤における負担や職場における環境についてより注目する傾向にあり、より快適に働ける点を重視していると捉えることもできよう。

nissei20220107141102.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米メーシーズ、第4四半期利益が予想超え 関税影響で

ワールド

ブラジル副大統領、米商務長官と「前向きな会談」 関

ワールド

トランプ氏「日本に米国防衛する必要ない」、日米安保

ワールド

トランプ氏、1カ月半内にサウジ訪問か 1兆ドルの対
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない、コメ不足の本当の原因とは?
  • 3
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎」が最新研究で明らかに
  • 4
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 5
    一世帯5000ドルの「DOGE還付金」は金持ち優遇? 年…
  • 6
    強まる警戒感、アメリカ経済「急失速」の正しい読み…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    定住人口ベースでは分からない、東京23区のリアルな…
  • 9
    テスラ大炎上...戻らぬオーナー「悲劇の理由」
  • 10
    34年の下積みの末、アカデミー賞にも...「ハリウッド…
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 5
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 6
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 10
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中