最新記事

仮想通貨

仮想通貨「億り人」が語る、市場予想、リスク、失敗する人の特徴

2021年2月5日(金)06時37分
藤田岳人(本誌記者)

──やはりよく分からずに深入りすると危ない世界ではあるわけですね。
本当にその通りです。DeFiの仕組みや、誰がどうやって儲けているのかをきちんと分析せずに踏み入るのは、かなり危険と言えるでしょう。初心者の人には注意してもらいたいです。そういう場合は、取引所が提供しているレンディングのサービスを利用するなどの方法もあります。

──初心者はどういったところから始めるべきですか?
結局はギャンブルがやりたいのか、ちゃんと資産形成をしたいのか、ということだと思います。ギャンブルがやりたいのなら何でもいいですが、資産形成をしたいのなら、まずは暗号資産に限らずどのように資産形成すべきかの基礎から勉強すべきです。

暗号資産の勉強としては、まずはスタンダードに取引所の(ユーザー同士が暗号資産を直接売買する)「板取引」から始めるのがいいと思います。どれくらい資産形成したいか、どれくらいリスクを取れるかを考えたうえで、板とチャートを使って売買すると相場観も養われます。板取引にはすべてが凝縮されていて、例えば流動性が高い低いでどう変わるのかなど、いろいろと勉強になります。

最初から高いレバレッジをかけて一攫千金を狙う人もいますが、それだと本当にギャンブルですね。相場観やリスクをどこまで取るかといった感覚を養わないまま、ギャンブル的なことをしてもうまくいかないと思います。

──周りにギャンブル的な投資をする人はいますか?
周りにはぜんぜんいなくて、Twitterなどで「こういう人がいるんだな」と見ている感じです。ただ若い人に暗号資産を教えていると、ギャンブル的なことをやりたがっているように感じます。

例えば英語で情報収集したり、調べ物をしたり、日々の価格をチェックしたりといったことが、私にはまったく苦ではないんです。それでお金が増えるわけですし、ゲームのような感覚です。でも、それが楽しいと思えない人もいるのだと感じました。ギャンブル的ではない自分のような人の方が、もしかすると世の中的にはレアなのかもしれませんね。

ただ、ギャンブル的でない人の方が生き残っているのはたしかです。ギャンブルをやっていれば、いつか負けるのは当然ですからね。結局、残っているのは初期から始めている技術者出身の人や、ビットコインの思想に共感している人なのではないかと思います。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ノーベル平和賞マチャド氏、授賞式間に合わず 「自由

ワールド

ベネズエラ沖の麻薬船攻撃、米国民の約半数が反対=世

ワールド

韓国大統領、宗教団体と政治家の関係巡り調査指示

ビジネス

エアバス、受注数で6年ぶりボーイング下回る可能性=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 3
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 4
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡…
  • 5
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 6
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 7
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中