韓国、ハイテクからデコ盛りまでコロナ禍で生まれた個性派マスクたち
LGもハイテクなマスクを作ったものの......
空気清浄機機能が付いたハイテクマスクは、各社から発売されているが、韓国の電機メーカーLGから発売された「空気清浄機マスクPuriCare Wearable」は、LG ThinQモバイルアプリと連動して、フィルター交替が必要な場合スマートフォンからお知らせが届くという。
マスクには超小型ファンと交換可能な2個のフィルターが内蔵されている。空気を吸い込む時にファンが回るようになっているため、マスク着用時の息苦しさを軽減してくれる機能もある。
実はLGからこの新商品が発表されたのは、今年の7月だった。発表後、韓国民の注目を集めたが、残念なことにまだ発売されていない。LG側の発表によると、韓国新薬庁が販売許可を出していないからだという。LGは販売マーケティングを海外市場先行に変更し、10月から香港、その後11月にはイラク/ドバイ/インドネシアで先行販売し好評を得ているという。
芸能特番ではスペシャルなマスクを用意
年末の韓国の番組といえば、バラエティーなど芸能番組の授賞式が名物である。今年の芸能界を彩ったスターたちが勢ぞろいする席だが、今年は皆マスクを装着した顔が並ぶことになりがっかりした人も多いだろう。
しかし、そんな逆境もアイディアで乗り越えたTV局があった。12月19日SBSで放送された「2020 SBS芸能大賞」では、集まったスターたちの付けたマスクが話題を集めた。
そのマスクとは、授賞式に集まった芸能人の笑顔をあらかじめ撮影し、写真プリントして本人たちに配られた「スター顔写真マスク」だ。マスクにはスター本人の顔が印刷されているため、視聴者は笑顔のスターたちを見ることができた。
司会者を務めたタレント、シン・ドンヨプは、「この授賞式の製作費の大半が、このマスクの制作費用に充てられているはずだ」と冗談半分に話していたが、確かに大勢の出演者一人ひとりのマスクを制作したとなると、かなりの出費となっただろう。しかし、その分このアイディアは注目を集め、SNSを中心に海外でも話題となった。
人と同じが嫌なJKはマスクをデコる
このようにマスクにまつわる面白いアイディアは次々と生まれている。高価なハイテクマスクでなくても、韓国の女子高生の間では自作のオリジナルマスクをSNSで自慢する「마스크 꾸미기(マスクをデコる)」の略である「マック(#마꾸)」というハッシュタグが流行中だ。
マスクを全体的にデコるのではなく、端の方にワンポイントでサクランボやパイナップルなどのフルーツ、ハートや太陽などのマークを刺しゅうするスタイルが、韓国の10代女子の間では今どきなのだという。
2020年は辛いでき事が多い一年だった。今年を象徴するアイテムは世界的にも「マスク」を思い浮かべる人が多いはずだ。そんななかで、少しでも快適に、自分の手で可愛く、さらにもう一段上の機能をマスクにもたせるという発想で、前に進もうとする人たちがいる。
たかがマスク、されどマスクだ。もちろん、早くコロナが収束することを願わずにはいられないが、まだまだ先は長い。どうせなら、少し発想を変えてマスクを楽しむアイディアを実践してみよう。