最新記事

教育

全国22万人の小中学生が、夕食を独りで食べている

2020年6月24日(水)13時30分
舞田敏彦(教育社会学者)

4つの時間帯の平均値を出すと、朝が5.3%、昼が0.9%、夕が1.6%となる。小学生の孤食率はこの通りだが、発達段階が上がると率は上昇する。中・高・大学生の孤食率を同じやり方で算出し、グラフにすると下の<図2>のようになる。

data200624-chart02.jpg

発達段階が上がるほど孤食率は高くなる。大学生は朝・夕の孤食率が2割を超えるが、これは一人暮らしが多くなるからだ。高校生の朝の孤食率は12.3%で、通学電車の中でカロリーメイトをパクつくというのもこれに入るだろう。

夕食の孤食率は小学生で1.6%、中学生で3.7%だが、これを2019年5月時点の全児童・生徒数に掛けると、夕飯を一人で食べる小学生は10.2万人、中学生は11.9万人、合わせて22.1万人と見積もられる。「子ども食堂」の救いを求めている子どもはかなりいると見られる。

これは全国の試算値だが、気になるのは地域差だ。おそらく、核家族の共働き世帯や一人親世帯が多い都市部では、孤食をする子どもは多いだろう。毎年実施される『全国学力・学習状況調査』の質問紙調査で、孤食の状況を尋ねたらどうか。できれば市区町村レベルのデータも欲しい。地域ごとの詳しい情報があれば、限りある資源をどこに注入するべきかも見えてくる。

<資料:総務省『社会生活基本調査』(2011年)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米自動車関連団体、政権に中国メーカー参入阻止を要請

ワールド

イスラエル外相、迎撃ミサイル不足を否定

ワールド

NATO、イラン問題で支援しなければ「悪い未来」と

ワールド

イスラエル首相、イランで死亡説拡散 動画公開し否定
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 3
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングアップは「2セット」でいいのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 6
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 7
    ぜんぜん身体を隠せてない! 米セレブ、「細いロープ…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 10
    50代から急増!? 「老け込む人」に共通する体の異変【…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中