「感染経路不明」を潰すため米各州が「接触追跡官」を数千人単位で募集
U.S. Needs Thousands of Contact Tracers, Here's What It Takes to Become One
マサチューセッツ州も、感染者の接触追跡作業を手伝ってくれる約1000人を募集しており、非営利の医療団体「パートナー・イン・ヘルス(PIH)」をはじめとする複数の公共・民間機関がこれに協力している。PIHが公表した応募条件はニューヨーク市ほど厳しくなく、高校の卒業資格または同等の資格があれば誰でも応募できる。追跡部隊のメンバーに選ばれた人は訓練を受ける必要があり、時給27ドルが支払われる。
ミズーリ州セントルイス郡の公衆衛生当局も、接触追跡担当者を探している。求人サイトのグラスドアに掲載された情報によれば、応募条件は18歳以上で高卒またはそれと同等の資格があること。だが追跡業務に関連した現場経験があるか、保健・病気に関する知識がある人が優先される。
アメリカは新型コロナウイルスの感染者が世界で最も多く、4月27日の時点で感染者は97万2969人にのぼっている。各州は1カ月以上にわたる外出制限などの取り組みを経て、規制の緩和や経済活動の再開を検討しているが、感染経路を追うきちんとした仕組みがなければ再び感染が拡大して死者が増え、国の機能が損なわれる事態につながりかねないと懸念している。
米疾病対策センターのロバート・レッドフィールド所長は4月9日、公共放送ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)に対して、アメリカは公衆衛生担当者を「大幅に増やす」ための取り組みを行っていると説明。コミュニティーでの感染拡大が、コミュニティー内で長期間にわたって伝染が続く状態を招くリスクは冒せないとして、感染者の接触履歴を追跡する体制は「非常に重要」だと述べた。
州によって応募条件は異なるが、レッドフィールドは21日にNPRに対して、CDCでは追跡部隊を最大5万人態勢に拡充する用意があると語った。
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