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ドイツの民主主義はメルケル後までもたない?

Behold Germany’s Post-Merkel Future and Despair

2020年2月10日(月)19時43分
ピーター・クラス(ライター、在ベルリン)

だがケメリヒの首相選出に対してはすぐに激しい批判が右からも左からも巻き起こった。FDPはAfDと密約を結んで「クーデター」を計画したのではないか、という憶測を、FDPのクリスチャン・リントナー党首があわてて否定する場面もあった。メルケルも、「民主主義にとってひどい日」と非難した。歴史家はこぞって1930年にナチスが初めて閣僚を出したのもチューリンゲン州政府だった、と警告した。

こうしたドイツの反応には安心させられる部分もある。民主的であるべき選挙が、民主主義にこだわりを持たない政党によって左右される事態を放置してはおけない。

だが同時に、この反応からはドイツが抱える難しい状況も見て取れる。事態の収拾策としてFDPが州議会選挙の再選挙を求めているのに対し、CDUは反対している。その理由は、AfDにもっと票が流れるのを恐れているからとみられる。またCDUは、右であれ左であれ急進政党をのさばらせるわけにはいかないとして、左派党との連立も拒んでいる。

ラメロウの評判は上々

もし左派党が得体のしれない存在で、党首のラメロウが極端な富の再分配を説き、「再教育」を提唱するような指導者であれば、CDUの不安も当然のことかもしれない。だがラメロウはチューリンゲン州首相として5年間、実際的な取り組みを重視するすぐれた統治の手腕を発揮して、有権者から広く支持された。

学校への補助金の増額、1歳児からの無料デイケア、エコロジープログラムへの支援など、ラメロウが行った主な改革は、他州で中道派主導の連合政権が実施したプログラムと似たものだ。ラメロウは地元のCDUリーダー、マイク・モーリングと協力する意思があることを表明し、チューリンゲン州内の市や町のCDUリーダーと良好な関係を築いた。

日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングやノイエ・ツルヒャー・ツァイトゥングといった保守的なメディアでさえ、ラメロウのことを、歩み寄りが可能で、効率のいい政府を率いる合理的な人物と見なしている。

ただし全国的には、左派党はもっと過激な提案を受け入れてきた。最も注目すべきは、ベルリンの大規模土地所有者に属する財産を収用するという一般国民に人気の構想を支持していることだ。

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