日本一「日本」を伝える中国SNSの女神「林萍在日本」
難しいのはクライアントとの折衝だけではない。ネットには炎上リスクが付き物で、ちょっとした言動が大きな問題に発展することもある。細心の注意が必要だ。
「例えば衣装も、胸元が見えない服を着るとか。以前にVネックの上着で動画を撮ったら、色仕掛けだってコメントが付いたことがあった。ただ、どれだけ注意してもリスクはゼロにできない」
ストレスで円形脱毛症になったこともあるが、それでもこの仕事を辞めようと思ったことはない。なぜなのか。
「ぐったり疲れるのは毎日のこと。日本に住んでいて嫌な目に遭うこともある。でもね、夕方、金色の夕日の向こうから、自転車に子供を乗せたお母さんが走って来る、そんな日常にある美しい光景を見るたびに、ああいいな、ここで頑張ろうと思う。いつも何かに追い立てられていて、社会がギスギスしている中国では見られない光景だから」
<2020年2月4日号「私たちが日本の●●を好きな理由【中国人編】」特集より>
「私たちが日本の●●を好きな理由【中国人編】」より
●「中国人」とひとくくりにする人たちへ──日本との縁を育んできた中国人たちの物語
●「保育園」のない中国に、100%日本式の保育施設をつくった上海女性
●中国人コスプレイヤー、同人誌作家、買い物客はこんな人たち(コミケ97ルポ)
●横浜の和菓子店、上生菓子に一目ぼれした中国人店主の「おんがえし」
2020年2月4日号(1月28日発売)は「私たちが日本の●●を好きな理由【中国人編】」特集。声優/和菓子職人/民宿女将/インフルエンサー/茶道家......。日本のカルチャーに惚れ込んだ中国人たちの知られざる物語から、日本と中国を見つめ直す。