東京五輪、マラソンスイミングも会場変更して! お台場に懸念の米水泳チームが訴え
スクリーンや砂投入で水質改善なるか
米OWSチームがお台場で懸念しているのは、水温だけではない。
8月のテスト大会では出場選手から「トイレのような臭い」という意見も出ていたように、大腸菌など水質の問題もある。スクリーンを設置するなどの対策も講じられるが、このスクリーンが水温上昇の一因になっているとの見方もある。
こうした懸念についてAP通信は、東京五輪広報担当者から、スクリーンを開けるなどして水温を抑える方法を考慮するとの回答を得たとしている。
AP通信はまた、日本の五輪組織委員会など大会運営側はこれ以上の競技を東京外に移動させたくないと考えていると指摘。ここまで開催が近いタイミングでの会場変更を、国際五輪委員会(IOC)が受け入れる可能性も低いだろうとしている。
水質改善について産経新聞は12月5日付で、東京都が神津島の砂をお台場の海底にまく方法を取ることを決定したと報じた。砂をまくことで海底の泥の巻き上げを防ぐほか、汚物を吸着したり、水を浄化する水生生物の生育を促したりする効果を狙うという。過去にも運河の水質改善で砂をまいた事例があるというが、どの程度効果があるのかは不明だ。
福島Jビレッジでは放射量の懸念が
五輪関連施設に関する懸念の声は、お台場以外でも上がっている。環境保護団体グリーンピースは12月4日、聖火リレーの出発点となる福島県のJヴィレッジ周辺で行った放射線調査で、ホットスポット(放射線量が高くなっている地点)を複数確認したと発表した。市民が頻繁にアクセスする場所でもあるため、除染を要請したという。
NHKは12月4日付で、11月に環境保護団体から指摘があり、12月にすでに除染が行われたと報じている。
米 CNN は、放射線量が高かった理由については東京電力が調査しており、五輪組織委員会は調査結果を待っているところだとしている。