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「帝王然とした習近平」から「敵失の安倍晋三」まで、アジア首脳の2019年を振り返る

Asia’s Prize Winners From the Year of the Pig

2019年12月26日(木)17時30分
アンソニー・フェンソム

■敵失で勝ったで賞/安倍晋三(日本)

2002年のソルトレークシティー冬季五輪のショートトラックスピードスケートで、ライバルが次々に転倒したために金メダルを獲得したスティーブン・ブラッドベリー選手を覚えているだろうか。日本の安倍晋三首相もこれと同じ幸運に恵まれ、2019年11月20日に通算在任日数が憲政史上最長の2887日に達した。

これといった後継者候補が見当たらないなか、本人は否定するものの、自民党総裁4選を目指し、さらなる長期支配を続ける可能性もある。

安倍政権は、債務とデフレの重みで急速に地盤沈下していた日本経済に喝を入れることに成功した。インフレ率は日本銀行の公式目標である2%に届かないが、デフレスパイラルはひとまず回避できた。企業の利益は急増し、賃金も再び上昇し始めている。加えて見逃せないのは、消費税が10%に引き上げられたにもかかわらず、今のところ景気後退に陥らずにすんでいることだ。

人口の高齢化や外的環境の変化が進むなか、安倍政権が今後も世界第3位の経済をうまく舵取りできるかは未知数だ。安倍は長年、平和主義の現行憲法を現実に合わせた憲法に改正することを自身の使命としてきたが、在任中のかなりの期間、衆参両院で多数議席を確保しながらもいまだ実現できておらず、悲願達成がかなうかどうかは微妙なところ。

<参考記事>安倍晋三の成績表:景気刺激策、対米対中外交、防衛力強化......もしかして史上最高の首相?

■八方塞がりで賞/文在寅(韓国)

韓国の文在寅大統領は「2008年の世界金融危機以来最悪」と言われる経済状況に直面している。歴史問題をめぐる日本との関係悪化で、主力の半導体産業も痛手を受けることとなった。

文政権は日本の輸出規制に対抗し、秘密情報保護協定(GSOMIA)の破棄を突きつけたが、北朝鮮の脅威が高まるなか、米政府が介入し、土壇場で延期するお粗末を演じた。

対日関係の悪化は、主要な貿易相手国である中国との関係悪化に続くものだ。韓国は2016年に米政府と在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備で合意。これに怒った中国は韓国に経済制裁を科した。

北朝鮮が強硬姿勢を見せるなか、日本との関係には改善の兆しが見えてきた。だがあの手この手の景気刺激策や、内需拡大を狙った福祉政策にもかかわらず、経済を成長軌道にのせ、格差を解消するという公約はまだ実現できていない。財界出身の政治家、丁世均(チョン・セギュン)を次期首相に指名したが、2020年4月の総選挙に向け、文率いる与党「共に民主党」の党勢を回復するには不十分だ。

「氷は解け始めたが、春はまだ来ていない」──中国のある学者は最近の中韓の雪解けムードをこう表現した。北朝鮮がミサイル実験で挑発的な姿勢を強めるなか、文は難題づくめで2020年を迎えることになる。

<参考記事>文在寅政府の手厚い雇用・福祉政策は絵に描いた餅 財源なくして政策なし

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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