最新記事

韓国

流行りものに弱い韓国に「ハロウィン」文化は根付いたか?

2019年10月25日(金)19時35分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネーター)

ハロウィンでのトラブル

日本ではここ数年、ハロウィンにかこつけて仮装した人びとが暴徒化することが問題視されている。酔っ払いはもとより、人の多い場所では、痴漢行為や盗撮なども横行し、問題は深刻だ。この日にさまざまな事件が多発するのは日本だけではない。昨年イギリスでは、子供たちに配られるお菓子に麻薬が紛れ込んで配られたとニュースとなった。同じく去年アメリカウィスコンシン州でも同様の事件が発生し、一帯の子供のお菓子は全回収される事態となった。

また韓国では、昨年韓国の大型スーパー「ホームプラス」が、店内警備員にハロウィンのコスプレを要請したことが問題となった。警備員は、ホームプラスの契約する警備員から派遣されているので、本来はホームプラスが服装などについて指示することはできないため、コスプレを求められた警備員は着用を拒否したという。報道によると、マントと帽子を支給され、着方まで写真付きで指示されたものが配布されていた。店側は客に楽しんでもらおうと企画したかもしれないが、考えてみるとマントや帽子といった仮装は警備の邪魔になりそうだ。

コスプレでの問題といえば、今春、2014年のハロウィンでBIGBANGの元メンバーV.Iが警察官の制服を着用しSNSへ写真を投稿していたことが問題となった。本人は「ハロウィン用に衣装レンタル業者から借りたものだ」と主張していたが、そのレンタル業者は「警察の制服など特殊服は、ドラマの撮影時等でも台本と身分証明書を提示しなくては貸し出していない」と主張。さらに、V.I着用の衣装には本物そっくりの名札がついていたが、レンタル業者の物にはついていなかった。いわゆる「バーニングサン」事件をめぐって警察上層部との癒着が取りざたされたV.Iだが、もしも本物の警察の制服を着ていたとしたら、これは法律違反となり6か月以下の懲役、もしくは300万ウォン以下の罰金に当たるという。


BIGBANGの元メンバーV.Iがハロウィンで着た制服は、衣装かそれとも本物か?  채널A 뉴스 / YouTube


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベラルーシ大統領、米との関係修復に意欲 ロシアとの

ビジネス

ECBが金利据え置き、4会合連続 インフレ見通し一

ワールド

ロシア中銀、欧州の銀行も提訴の構え 凍結資産利用を

ビジネス

英中銀、5対4の僅差で0.25%利下げ決定 今後の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 8
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 9
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 10
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中