「Amazon Go」対抗、キャッシャーフリーのウォルマートの実験店舗はここまでやる
ダラスにオープンするサムズクラブ・ナウは約900坪(3.2万平方フィート)と通常のサムズクラブの4分の1のサイズで、レジがなくキャッシャーフリーとなる。
また商品のプライスカードに電子プライスカードを利用していることで省人化を図っているが、従業員は44人で、店内スタッフを「会員ホスト」と位置付け、カスタマーサービスを強化した戦略店としている。サムズクラブ・ナウの商品は精肉や青果などの生鮮品や冷凍食品、ビールやワインなど食品や飲み物が中心だ。
サムズクラブ・ナウの利用にも、専用アプリが必要だが、このアプリ機能はスキャン&ゴーのキャッシャーフリー機能にとどまらない。アプリにはビーコン技術を応用したマッピング機能も搭載され、アプリ上に店内マップを表示する。アプリに購入予定のリストを作っておけば、商品の場所と店内ルーティングを示したマッピングを表示する。また、アプリには音声入力も内蔵されていて「コーヒーはどこ?」と聞けば、店内のコーヒー売り場を示す。AR(拡張現実)を使った技術もアプリに盛り込まれる計画で、アプリのカメラで商品をかざすと動画などで立体的に商品情報を映すことも可能という。
なお店内には700台以上のカメラを設置していて、センサーやコンピュータービジョン、AI等を駆使した在庫管理も行う予定だ。
11月1日時点で6店舗を展開するアマゾンゴーは今年中にさらに4店舗を加える。来年末までには50店舗を目指しているという。キャッシャーフリーのサムズクラブ・ナウは現在のテスト期間を経て一気に多店舗展開する可能性もある。来年にはレジなし店舗の存在感がいよいよ増してきそうだ。
「サムズクラブ・ナウ」のコンセプト動画