「アレクサ、おめえ、スコットランド人嫌いだべ!?」
アレクサはスコットランド訛りがお嫌い? Youtube
<広く普及しつつある音声認識デバイス。アクセントの地域差が消滅する可能性もある、と懸念する人も少なくない>
標準語に変える人は8割弱
アップルのSiriやアマゾンのアレクサ、グーグルアシスタントなど、話しかけて作動させる音声認識デバイスを使う時、あなたはどんな話し方をしているだろうか? いつもと同じ? 少しかしこまった話し方にする? 「東京弁」に変える?
英国で行われた調査では、音声認識デバイスに話しかける際に8割近い人が、自分の言葉をデバイスに理解してもらえるよう、普段自分がしゃべっている「アクセント」(平たく言うと「訛り」)ではなく、「標準英語に変える」ことがわかった。さらに、スマートスピーカーや音声認識デバイスの普及により、アクセントの地域差が消滅する可能性もある、と懸念する人も少なくないようだ。
調査を行なったのは、英国のイングランド北部ニューカッスル・アポン・タインにある、生命科学に関する展示やイベントを行なっている施設ライフ・サイエンス・センターだ。ニューカッスルは独特のアクセントがある地域としても知られている。
調査は、センターで536人に対し聞き取りを行なった。音声アシスタントを持っている人は70%だった。70%の内訳は、アップルのSiriが33%、グーグル・アシスタントが17%、アマゾンエコー/アレクサは15%、その他は5%だった。
「あなたは訛っているか?」という質問にイエスと答えた人の中で、「音声認識デバイスに理解してもらうために、自分の話し方をいつもと変えるか」という質問に対して、33%が「大いに変える」と答え、46%の人が「少しだけ変える」と回答した。「まったく変えない」と答えたのは21%のみだった。
「自動音声認識の技術を家庭で使うことによって、ゆくゆくは地域ごとの訛りが消滅することになるのではないかと心配か?」との問いには、「非常に心配」と答えたのは18%で、「少し心配」が30%だった。「心配していない」と答えた人は半数以上の52%に達した。