インスタグラムで、あるハッシュタグを検索すると野生動物保護の警告が表示
インスタグラムで#KoalaSelfie などハッシュタグを検索すると警告が出る(写真はイメージ)chameleonseye-iStock
<インスタグラムは、野生動物との自撮り写真に付けるハッシュタグ(#KoalaSelfie、#LionSelfie...)などで検索すると、野生動物保護を訴えるメッセージを表示するようになった>
動物虐待の疑いがあるハッシュタグ検索は警告
写真を共有できるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のインスタグラムは12月4日、野生動物との自撮り写真に付けるハッシュタグなどで検索すると、野生動物保護を訴えるメッセージを表示するようにしたと発表した。12月4日はWorld Wildlife Conservation Day(世界野生動物保護デー)だ。
対象になるのは、動物や自然環境に危害を与える可能性のあるハッシュタグ。#KoalaSelfie、#LionSelfie、#KoalaHugs、#TigerSelfie、#TigerPetなどがあり、Selfieと付くものは、動物と一緒に自撮りをした写真であることを意味する。
これらのハッシュタグで検索すると、検索結果が表示される前に、「Instagramでの野生生物保護:Instagramでは、動物虐待、絶滅危惧動物やその一部の販売は禁止されています。あなたは、動物や環境への暴力または有害な行為を助長する投稿に関わる可能性があるハッシュタグを検索しています。」(インスタグラムの日本語サイトより転載)というメッセージが表示される。ここで「投稿を表示」をクリックすると通常通りに写真が表示され、「キャンセル」をクリックすると元のページに戻る。
自撮りの「小道具」に使われる動物たち
米オハイオ州にあるフォックス系のテレビ局「フォックス8クリーブランド」のウェブサイトに掲載の記事は、捕獲した動物を自撮り用の「小道具」として使い、観光客に写真を撮らせている施設がある、と報じている。こうした動物には、トラ、ライオン、コアラ、イルカなどが含まれる。
英国の動物保護団体「ワイルド・アニマル・プロテクション」(WAP)は、かねてよりこのような施設に懸念を示しており、「野生動物セルフィ(自撮り)規範」を作成して署名を集めていた。WAPは、この規範には25万人分の署名が集まり、動物に危害を加える行為を促すような危険性のある写真の拡散に歯止めをかけるよう、インスタグラムに直接働きかけたと発表している。
カナダのニュースネットワークCTVニュースがこの「セルフィ規範」を一部紹介しており、自撮りすべきではない状況として、「動物が抱っこできる、または拘束器具を使われた状態である」や「(写真を撮るために)餌をあげる必要がある」、「危険な動物で危害が及ぶ可能性がある」などを挙げている。一方で、自撮りしてもいい状況には、「安全な距離が保てる」、「その動物本来の住処にいる」、「その動物は捕らえられていない、自由に動き回れる状態である」としている。