最新記事

米中首脳会談

米中ファーストレディのファッション対決、軍配はどちらに

2017年4月11日(火)13時23分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

7日、現地の芸術学校を訪問した彭麗媛夫人(左)とメラニア夫人(右) Joe Skipper-REUTERS

<今月6、7日の日程で開催された米中首脳会談。北朝鮮への制裁要求やアメリカのシリア攻撃で、顔に泥を塗られた形の中国も、ファーストレディによるファッション対決では負けていない>

中国の習近平国家主席の妻でファーストレディの彭麗媛(ポン・ リーユアン)(54)は国民的人気歌手で、その美貌も手伝い、習国家主席の人気の立役者として知られる。コンサバティブ(保守的)かつエレガントな着こなしが得意だが、今回の敵は格が違いすぎる。

フロリダ州のパームビーチ国際空港に特別機で到着した習とともに姿を見せた彭は、パンツとインナーを白で合わせ、黒のカーディガンとパンプス。ブルーのストールで控え目ながらアクセントを効かせた、コンサバスタイルだった。

bubuvincent/instagram


対するアメリカは、188センチメートルのメラニア大統領夫人(46)が迎え撃つ。トランプの大統領就任前は、露出の多い服装を好んだメラニアのファッションも最近は鳴りを潜め、ファーストレディらしい品のあるチョイスに変化した。

【参考記事】トランプの妻メラニアが大変身、でも勝負服が裏目に


そして会談本番、報道陣の前に姿を現したメラニアは、ノースリーブの真赤なドレスに身を包んでいた。報道によると、このドレスは高級ブランド『バレンティノ』のもので、値段は3933ドル(約44万円)。中国の伝統的カラーである赤を選び、トランプの赤いネクタイとともに夫婦で会談相手へ友好的な姿勢を示した。

zvezdnaiapre/instagram

華のあるアメリカ側に対し、彭はシンプルさで勝負すると予想されていた。香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストのファッション・エディター、ジン・ジャンは米中首脳会談に先立ち、控え目で気品溢れる彭のスタイリングを評価していた。一方で、香港を拠点に活動するファッションデザイナー、ウィリアム・タンは、ただでさえスタイル抜群なメラニアがクラシックなラインのドレスに身を包めば小柄な彭は見劣りしてしまうため、「必要以上にごちゃごちゃした柄物は避けるべき」とアドバイスしていた。

いつも肌の露出を控えたジャケットスタイルが多い彭はこの日、華やかな出で立ちで登場した。シンガポール紙ストレーツ・タイムズによれば、深い青が印象的なマンダリン・カラーのチョンサム(チャイナドレス)は、訪米に合わせて仕立てたものという。こちらも習の青いネクタイとテイストを合わせた。

胸元に大きくプリントがあしらわれているが、中国の伝統的な立襟のドレスは、ひざ下丈で上品な印象だ。


ファッション対決は甲乙つけ難いが、4人で並ぶと、メラニアだけ浮いている。高身長と抜群のプロポーションで、モデルとしても活動した経験のあるメラニアだが、大国同士の国益がぶつかり合う外交の席では、ちょっと目立ちすぎてしまうようだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「同意しない者はFRB議長にせず」、就任

ワールド

イスラエルのガザ再入植計画、国防相が示唆後に否定

ワールド

トランプ政権、亡命申請無効化を模索 「第三国送還可

ワールド

米司法省、エプスタイン新資料公開 トランプ氏が自家
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中