買い物を「わり算」で考えると貧乏になります
「ちょっと無理すれば払える」
これがわり算のトリックです。売る側もわり算の数字だけを強調して、できるだけ買う側の心の負担を取り除いて売ろうとします。これに多くの人が引っかかるんですよね。
一般の人だけではありません。会社も同じ。A銀行からの融資の返済は月々10万円。これなら返せる。B銀行からは、月々15万円。これも大丈夫。一度に25万円だとなんだか重いけど、なぜだか10万円と15万円で、しかも返済日が別だとそれぞれが軽く見える。
私の兄の会社もいろいろな金融機関から借金を重ねていました。倒産した後、会社の経理状況を見ましたが、小口の融資をいくつも受けていました。おそらく借金で借金を返す状況だったのでしょう。
苦しい状況では、わり算で出た数字だけに頼って簡単な足し算もできなかったのか、あるいは足すことから逃げていただけかもしれませんが。
貧乏な人がわり算で考えるのに対して、お金持ちはかけ算で考えます。
さきほどの住宅ローンの話でいうと、貧乏人は割ったお金の少なさで判断するけれど、お金持ちは利子をかけて総額で判断します。
ほかにも、お金持ちは携帯を申し込むときの付帯サービスにも目を光らせます。月300円だとすると、すぐに12をかけて年間3600円。これはムダだなとすぐに判断します。
これが、私の友達のようなわり算君なら、「1日たった10円か、ならいいや」なんて思うのでしょう。
かけ算を使えば生活のムダも見えてきます。週1回同僚と会社の愚痴を言うための飲み会。1回3000円でも月4回で1万2000円ほど。年間なら15万円近くにもなります。
お金持ちは、貯めるときもかけ算で考えます。
月々3万貯めて1年で36万円。10年で360万円。お金持ちは、さらに利子もかけます。積み立ての投資で、年率3%の複利で考えると425万円になるな、と。
お金持ちは、ムダな出費を削るときも、お金を貯めるときも基本はかけ算です。
わり算からかけ算でお金持ち体質に改善していきましょう。
お金を使うとき、貯めるときにかけ算してみましょう
【参考記事】【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか?